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雨降り

幽霊について

マギーはやたらと計画を立てる

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原題:Maggie's Plan

監督・脚本:レベッカ・ミラー

撮影:サム・レビ

2015 年 アメリカ

 マギーは恋人と長続きしないのが悩み。それでついに結婚はあきらめ、信頼できる友人から精子提供を受け、子どもだけは産みたいと計画中。そんな中、自分と似た名字を持つ文化人類学者のジョンと知り合い、彼の書きかけの小説を読むうち、うっかり恋に落ちてしまう。ジョンには同じ文化人類学者のジョーゼットという妻と、二人の子どもがいた。

マギーはせかせかと大股で出勤する。ダイエットのためだと言うが、いつ見ても大股でごつごつと歩いているので、そういう歩き方なのだと思う。

彼女には何かと世話を焼いてくれる友人夫婦がいる。フェリシアはマギーの同僚で親友、フェリシアの夫トニーは学生時代、マギーとつきあったこともあるが、全然続かなくて(45 日とか言っていたかな?)、今は弁護士。

マギーが精子提供を受けようとしているガイも大学の同級生だ。

学生時代から続いている友人がいて、仕事にも献身的。マギーはちょっと突拍子もないし、そそっかしいところもあるが、正直者で真剣で、なかなかいい人だ。いつも真剣で大真面目。あれこれ世話を焼いしてしまうフェリシアやトニーの気持ちもわかる。こんな人、目の前にいたら気になって思わずちょっかい出してしまうし、第一おもしろくてたまらないだろう。

まさかそのマギーが不倫の恋なんて……いや、いかにもありそうな話だ。マギーはうっかりしているから。知り合って、「この人どういう人かしら」とか「どういうつもりかしら」とかいちいち考えない。頭の先からつま先までチェックしたりしない。「君の話をして」と言われると、そうだなあ、と亡き母の話をしてしまう。一人で幼い自分を育ててくれた母との、大慌てだったけど幸せな日々の話。それでちょっと苦いけれど、何とも言えず幸せな気持ちになってしまう。それが相手にも伝わる。なんてうっかりしているんだろう。

一方ジョンは自分が書いている小説の読者が欲しかった。妻は多忙で相手をしてくれない。そこに公園を大股でつっきる愉快なマギーが現れた。ジョンの書きかけの小説を読んで楽しむマギー。ジョンにはマギーこそが自分の小説の宛先であるように思えた。ジョンもまた、相当うっかりしている。ちょっとばかなのかもしれない、二人共。

まあでも、なかなかいい人たちでした。

子どもたちにとってはたまらないけど、あのしっかりして優しい子がいつか自分もうっかり恋をして、ばかになって、ジョーゼットには相談できずマギーに相談したりするだろう。そして思い切り、両親が離婚して辛かった日々のうっぷんを彼女にぶちまけて、後悔したり、でもすっきりしたりする。

そんなこともあるだろうな、マギーなら。

テキストとテキストとテキスト、そしてひとつの小説が


T2 – Official Teaser Trailer – At Cinemas 27 January – Sequel to Danny Boyle’s Trainspotting

原題:T2 Trainspotting

監督:ダニー・ボイル

2017年 イギリス

仲間の金を掠め取って逃げ出したマーク・レントンが帰ってきた。スコットランドのマークの部屋は 20 年前の子供部屋そのままだった。マークがまず訪ねたのはスパッドだった。

大事なのは、バスで、駅で、 往来で、どこかの部屋で、20 年振りに会った友人と何を話すかということで、もう少し言うなら、別に 20 年振りでなくとも友人とばったり出くわしたときに、あるいは今夜は少しゆっくりしようというときに、どんなことをどんな口調でどんな文体で話すかということだけが大事で、それ以外はさしたる問題ではないと思う。というか、それ以外のあれやこれやはどれもこれもさしたる問題ではないと信じさせてくれる、そのことが大事です。

という以上のことがどうしても書けません。

見ながらはははと笑ったシーンもあり、わっと泣いたシーンもあり、見終えてああ、この映画が好きだなあと思い、ぜひともこの気持ちをしたためたい……と気はたかぶったものの、なんだか書けない。「私が映画に求めているのは、こういうことだったんだ」といった直観があったのに。

唐突ですが、最近考えているのはこんなこと。

学校では様々な言葉(数学の言葉、化学の言葉、歴史の言葉……等々を含めて)の様々な文体を学んで、そのうちどれかひとつでも自分にとって苦にならないものがあって、自分の文体の獲得につながるきっかけがつかめれば、それでいいんじゃないかなあ、と思っていて(そして、学校というところは基本的にそうなっていると思う)、さらには、自分とは違う言葉、違う文体、違う声の中でそれらを受け入れつつ、時々喧嘩しつつ、自分の声も受け入れる、そういう人生を歩めれば、わりと幸せって言ってもいいんじゃないかなと思います。

同じ言葉で考えて同じ言葉で語れという強制なんて、ごくごく控えめに言っても、くそくらえとしか言いようがない。

レントンとサイモンは文体が違うから、互いの目を見て押し黙ることが多い。話し出す一瞬前、つばを飲み込むことすらある。ベグビーに至ってはおそらく本当のことをほとんど話していない。その前に手が出るから。そして、話すかわりに書くことにしたスパッド。彼が書き終えて、そのときそばにいた人に読んでもらってから、改めて誰に読んでほしかったのか考えて行動する姿は本当に勇敢で素敵。

20 年振りに撮られたこの映画が、こんな映画でほんとに良かった。

 

はればれと寂しい

浅田真央引退で何ともいえず、そわそわした寂しい気持ちと、晴れやかな気持ちを同時に味わっています。

晴れやかな、というのは彼女のこれからを考えると、どんなショーをやっていくのかなあとか、どんなプログラムをつくっていくのかなあとか、そんなことです。彼女ならステップだけでダンスプログラムなんてのもできそうだし、ちょっとターンしただけで飛んでしまいそうなあの独特な雰囲気を活かした、小さいジャンプをいっぱい入れた曲も楽しそう。

それに、ラジオでの意外な美声も魅力で、そのヤング吉永小百合然とした佇まいと、しっかりした発言なんかからも、これからの彼女が楽しみです。

そわそわした寂しい気持ちというのは、やっぱり、旧採点方式から新採点方式に変わって、競技としては激動の数年が、ちょうど彼女(たち)の選手として一番いい時期に当たって、いろんなことがあったけれども、おしまいの方はほんとに素晴らしいプログラムを見せてくれて素敵だったなあ、という感じです。

悲運だったと言われがちな彼女ですが、そういう時期に選手だったのは浅田真央だけじゃないです。たくさん素敵な選手がいましたし、今も現役で続けている選手もいます。単に、浅田真央は多くの人にとって自画像のように思えたところがあったんじゃないかなと思います。浅田真央は悲運だった、と言っている人は、多分、自分自身の人生の苦々しさを投影してしまっているんじゃないかな。オリンピック銀メダリストで、三度世界選手権チャンピオンになり、現役ながら自身主催のショーもあり、大学では彼女のためにリンクをつくった。そういう人でありながら、多くの人にとって「私と同様に、恵まれない中頑張っている真央ちゃん」と見えたというのは、彼女自身の魅力所以とはいえ、私にはちょっと気の毒に思えていました。人々の心の穴にすっぽり入っちゃったのかなあ、とか。でも、そんな私の気持ちを吹き飛ばすほど、ここニシーズンの彼女のプログラムは素晴らしかった。特に 2016 - 2017 シーズンはエキシビションナンバーまで含めて、パッケージとしていて充実していて、大好きでした。衣装もかわいかったし。

競技の理想を議論してルールを設計して運用して検討して話し合って設計しなおして、という繰り返しの只中にフィギュアスケートがあった時代にトップスケーターとして競技に参加していた人たちも多くが引退して、ついに浅田真央も引退ということで、いよいよ、新採点生え抜き世代の時代だなと思います。

もちろん、そんな中でもカロリーナ・コストナーアシュリー・ワグナーミライ・ナガスといった選手たちはまだまだ選手として競技会に姿を見せてくれているわけで、それがほんとに嬉しい。ある程度年齢を重ねて、体もしっかりしているスケーターのスケートはやはり見応えがあって、リンクインした瞬間からわくわくします。できれば、一つの大会に 10 代から 20 代後半、30 歳くらいまでまんべんなくいてくれると、スケート好きとしては嬉しい。

ここ数年、全日本選手権を見ていると、ジュニアからシニアに上がったばかりの年齢の若い選手たちがほんとに上手で、指導体制の充実が伺えますが、彼女たちに大学に行ってからも活躍していってほしいなと思います。今は全日本の最終グループが 10 代の選手で占められているような、そういうめぐり合わせが続いていますが、このまま、樋口 新葉ちゃんたちも 20 代になって、見応えのあるプログラムを演じてくれると期待しています。最近のスケート連盟からリリースされる情報を見ていると、以前の場当たり的な雰囲気が消えたように感じることもあって、期待できるんじゃないかと思っています。

ざべすのきまぐれ日記:2017 年 3 月に見た映画メモ

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ざべすよ!

雨子がスケートを見るのに忙しいっていうんでかわりに書いています。

3月は雨子、また風邪をひいていたの。だからざべすたち、あんまり映画館に行けませんでした。でも見に行った映画がとってもおもしろかったのよ!

3月1日 「ラ・ラ・ランド」@立川シネマシティ

就職するのが大変っていうんだけど、あんまり大変そうに見えなかったわ。最近、CIAの人がこつこつまじめに暮らしてたら大変なことになっていう映画を見たばかりだし、それに、ざべすはスターより大王になりたいのですこし眠くなりました。

3月1日 「ジギー・スターダスト」@立川シネマシティ

とってもきれいな人がみんなにおもしろいお話を歌って聞かせてくれるの。みんな泣いていたわ。英語だからざべすはよくわかんなかったけど、♪ぐらんどこんとろーるとぅめいじゃーとむっていう歌は覚えているの。その曲を歌ってもらったときの気持ち、どう言ったら良いかわからないわ。

3月1日 「ナイスガイズ!」@立川シネマシティ

これはざべす、とっても気に入りました。椅子の上で何度も飛び跳ねてしまいました。だって、ざべすみたいに小さな女の子が大活躍するのよ! 車のトランクに忍び込んだり、スパイみたいなことしたり、少しお姉さんの女の子を助けてあげるの。おじさんたちもがんばっていたわ。上からどんどん人が落ちます。

3月2日 「アントマン」DVD

泥棒のお話なんだけど、ああ、泥棒にも心があるわ、がんばって! っていう気持ちになりました。

3月3日 「ザ・ロイヤル・テネンバウムズ」DVD

ほのぼのしたお話でした。金髪の女の人がずっとかわいそうだったけど最終的にはかわいそうじゃなくて、とても幸福だということがわかって安心したわ。

3月9日 「SAFE/セイフ」@午後のロードショー

すっごく頭の良い女の子が、そのせいでマフィアで働かされるの。たいへんよ〜。ざべすだったら……どうしたらいいかわからないわ! でもそんな中でも助けてくれる人はいるのよ。この、助けてくれる人がとっても不思議な人(注:ジェイソン・ステイサム)でおもしろかった。

3月11日 「ラブ・アゲイン」DVD

これは雨子が「ひゃはははは」って笑いながら見て、お友達にせっせとすすめていたけど、ざべす、あんまりよく覚えていません。男の人が離婚されちゃうの。そのときに妻が「私うわきしていたの」って告白すると、男の人は「聞きたくない。離婚に同意するからそんな話は聞かせないで」って言うのよ。ばかね。ちゃんと話し合わなきゃ。って思ってたら一年かけて話し合うことになってしまった……というお話だったかしら? 「ラ・ラ・ランド」の二人が出てきて、なんだかこっちの方が良いムードだったのは覚えています。

3月13日 「お嬢さん」@立川シネマシティ

時々雨子が「見ちゃだめ」ってざべすの目を両手でふさいだの。でもお話は十分わかりました。本に振り回されてきた女の人たちが本に復讐するのよ。痛快ってこういうことを言うのね。

3月13日 「ヤング・アダルト・ニューヨーク」DVD

えーっとね、これはざべす、あんまり覚えていないのですけど、雨子は満足したみたい。顔の長い男の人がずるいことをするのよね。でもおじいちゃんみたいな人が「それで何が悪いの」みたいな感じで受け入れちゃうの。ざべすは「嘘をつく」とか、ダメなものはダメでいいんじゃないかなあと思います。

3月14日 「ミスト」@午後のロードショー

こわくて途中で隣の部屋に逃げたりしたのでよくわからなかったけど、大きな虫が一番こわかった。爬虫類みたいなのもこわいけど、虫がこわいわ。

3月15日 「ファイナル・デスティネーション」@午後のロードショー

ピタゴラスイッチみたいなので人が死んじゃうの。こわかったわ。「わー!」ってなった後、時々笑ってしまったのはどういう気持ちかしら?

3月16日 「哭声」@シネマート新宿

ある村に病気が蔓延して、それを解決しようとする三人の魔法使いが、それぞれじぶんの考えでがんばった結果……というお話で、ざべす、とってもおもしろかったわ! ずっと立ったまま見てしまいました。今でもどきどきしちゃう……。

3月28日 ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT」@午後のロードショー

アメリカから来た転校生が東京でドリフトするの。

3月28日 ミッション:インポッシブル / ゴースト・プロトコル」TV

筋肉質な天使みたいな男の人が世界を救うお話よ。おもしろいメカがいっぱい出てきて興奮しました。それに何度か天使も死にかけました。無茶なミッションだけど、「これしかない」「できる」ってベンジーさんに言われるとそういう気がしちゃうから不思議ね。ざべすはまばたきするとコピーできる機械がほしいです。 

「ラ・ラ・ランド」を見て考えたこと

「セッション」も「ラ・ラ・ランド」もこれまでの映画にはなかった夢追い人の描き方をしていると思う。とても変わった作劇方法で、夢を追う人が何かを選んで邁進しているのと同時に捨てているものを映していく。彼ら彼女らが何を捨てているかというと「喝采」風に「故郷」とか「愛」とか、そういうものじゃなくて、人としての「いい感じ」とか、「友情」とか、「行儀」とか「節度」とかそういうもの。そういったものを捨てて、夢を追うってことが、はっきりと「あれかこれか」という感じで問題化されているのではなく、夢を追う中に織り込まれて描かれていくので、見ながらちょこちょこつまずいていく。

週刊文春では絶賛なのに、週刊プレイボーイではそうでもないという具合に媒体で評価が割れるのは、この「ちょこちょこつまずいていく感じ」に対する反応の差なのではないかなと思う。

多分、監督には、私たちの生きているこの世界も、私たちも、全然素晴らしくない、なにもかもみんな、だらしない、醜いっていう主張がある。

そのだらしない人々がだらしない世界で音楽を奏でる。大体は失敗するけど、ごくまれに成功する。それでいいでしょっていう主張がある。

そう考えるとおもしろいなあ、おもしろい映画見たなあっていう気になるんだけど、見ている間は主人公たちと一緒にけつまずいているから、後味が苦い……っていうより、後味がみっともない。何だか恥をかかされたような気分になる。意外と他のどんな映画よりうんざりした気分になるし、自己嫌悪に陥る。

そんなわけで、私にとってはこれからもちょっと要注意の監督で、見る場合は誰かと見に行くようにしようと決心しました。

見る/見ないの二択だったら、見た方がいいと思います!

 

Ost: La La Land

Ost: La La Land

 

 

Whiplash

Whiplash

 

 

ざべすのきまぐれ日記:2017年2月の映画メモ

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こんにちは、ざべすよ。雨子が書けないっていうんで代わりに書きます。

雨子とざべすは今月、DVDや午後のロードショーを入れて大体10本くらい映画を見ました。雨子が風邪ひいてぐずぐずしてたもんで少なめよ。

2月1日(水)ドクター・ストレンジ』『未来を花束にして』@立川シネマシティ

さべすメモ

ざべす、『ドクター・ストレンジ』がとっても気に入ったわ! いちばんだいすき! 最初は気難しそうなお医者さんが出てきて、その人が事故にあっちゃって、いくら気難しくて付き合いづらくても何もこんな目にあわなくてもいいじゃないって思っていたんだけど、その後魔法使いに弟子入りするの。とっても楽しそうだったわ。マントっていうおともだちもできたし。マントが魔法使いの頬をふいてあげるのを見てざべすは泣きました。それから『未来を花束にして』はとってもかわいいカップルが主人公として出てきたのにまさかあんなことになるとは……でも、あの主人公の女の人が同僚の娘さんを助けてあげた瞬間、ざべすは立ち上がってしまいました。「うわーーー!」って叫んでしまいました。恥ずかしかったわ。でも、ほんとうによかったなと思ったの……。

2月6日(月)『アジャストメント』@午後ロー

ざべす、これはよく覚えていません。雨子は好きみたい。

2月7日(火)シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』@DVD

人が大きくなったり、小さくなったりしておもしろかったわ。でも社長さんはとっても気の毒ね。最初のスピーチのときからなんだかかわいそうだったわ。

2月8日(水)アンブレイカブル』@DVD、『スノーデン』@TOHOシネマズ

アンブレイカブル』はすぐ怪我しちゃうおじさんと、どうしても死ねないおじさんのお話。すぐ怪我しちゃうおじさんはかわいそうだったわ。あんなに思いつめるくらいだったらこの世に対する呪詛を日々まきちらしたらいいのに……。『スノーデン』はざべす、寝ちゃうんじゃないかって心配だったんだけどおもしろかったわ。ルービックキューブほしくなりました。

2月10日(月)ザ・コンサルタント』@立川シネマシティ

ざべす、とっても気に入りました。びっくりして椅子の上で飛び跳ねたり、「何してんのよー!」って声を出したりしてしまいました。ざべすは飽きたら途中でやめちゃうことが多いんだけど、この人は最後までやりぬかないといけないの。性格ね。ざべすのお友だちにもそういう子いるわ。

 2月13日(月)『ハプニング』@DVD

雨子は「ま、いいんじゃない」って言ってたけど、ざべす、あのラストはどうかと思うわ〜。はっきりしなさいよ! でもそこまではとってもおもしろかったです。おばあちゃんこわかったわ。

2月18日(土)レディ・イン・ザ・ウォーター』@DVD

なんだかめずらしい映画で、ざべす、楽しかったわ。ストーリーっていう女の人が間違って団地の中に迷い込んじゃうの。その人を帰してあげるために、団地の人たちが一致団結するのよ。ナウシカのような救世主がいないので、とっても大変だったわ。参考になりました。

2月23日(木)『ツーリスト』@午後のロードショー

ざべすは、無理のあるお話だなあって思いました。

2月27日(月)世界侵略:ロサンゼルス決戦午後のロードショー

まじめな映画なんだけど、エイリアンが出て来るの。雨子が言うには「ロサンゼルスの戦い」っていうのが昔あったんですって。昔のことだけど、多くの人が立ち直っていないのね。

 

次回のお茶会に備えて、全員「ツーリスト」を見ておいてほしいということ

*何らかの意味でネタバレしています。

 「フォーカス」という映画がありまして、日本では 2016 年に公開されました。wiki を見ますと「ロマンティック・コメディ・ドラマ映画」という不思議な分類がなされています。美男美女が主人公で、二人の関係の進行とサスペンスの進行が交錯して、アクションなどもあり、楽しいやつということでしょう。わかります。「ナイト&デイ」みたいなのですね。「フォーカス」、スリ場面はピタゴラスウィッチみたいで楽しいし、主人公二人はいい人たちだし、文句なく楽しかったです。それで「2016 年文句なく楽しかったけど別に映画館で見なくても良かった大賞」などと失礼なことを言っていたのですが、最近テレビで「ツーリスト」を見て、この「フォーカス」やトム・クルーズキャメロン・ディアスの「ナイト&デイ」の出来の良さを噛み締めました。

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何かの組織の捜査官(だってほんとにどういう組織かよくわかんないんだもん)のエリーズが、潜入先だったが今は恋人の、なんとかっていう男への捜査を撹乱するために適当にひっかけた旅行者、フランクが実は……というお話。 

美女に美男が巻き込まれてヴェネツィアの街を右往左往するという楽しいお話。

捜査側の間抜けが度を越している(ポール・ベタニーがあんなにマヌケなはずはない)とか、「ほほう!」「そう来たか!」と思えるところが皆無で、見ていてずっと「へ〜」「ははは」といった反応しか出ないとか、オチがいくらなんでもひどいとか(ラストは捜査官が「あれ〜?」みたいな顔しておわり。そこはちょうおもしろい)、そんなところはともかく、見ていてジョニー・デップアンジェリーナ・ジョリーの雰囲気がこの映画にしては生っぽいのが気になりました。重いっていうのか。なぜか微妙にリアル。全然リアルじゃないはずなのに。アンジェリーナ・ジョリーの方は時々おもしろいのでまだしも、ジョニー・デップジョニー・デップと確信を持てない不思議な仕上がりで、「これはおそらく変装で、薄い皮をぺりぺりと剥いで中から本物のかっこいいジョニー・デップが出て来るという趣向なのであろうな」と思っているとラストまでそのまま行くという。

それで一体、このはた迷惑なカップルを誰がやればおもしろかったのか、「あはははは、あ〜くだらない、あ〜おもしろかった」と目に涙をためるに至ったのか考えて、ジョージ・クルーニーとキャサリン・ゼタ=ジョーンズをおいて他にあるまいという結論に至りました。

 そうそう、この絵面よ。さすが。

てなことを「ツーリスト」を通じて考えるのはとても楽しかったです。お茶会または飲み会の話の種としては最高ではないでしょうか。

この話はここでおしまい。

私がこの手のロマンチック・ラブ・サスペンスみたいなジャンルでおすすめなのは、「デュプリシティ〜スパイは、スパイに嘘をつく」です。

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 クライヴ・オーウェンジュリア・ロバーツの二人組がこんなにおもしろいことになろうとは……。これ、初見時はテレビで録画したのを二回に分けて見ました。あまりにおもしろくてくらっくらっきたせいです。映画館で見ていたら発狂したかも。

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冒頭近く、スローモーションで取っ組み合いをするおじさん二人を見た瞬間から脳のかけがねがはずれ、一時間くらい見てもこの映画の、このお話のどの辺に自分がいるのかよくわからず、「もしかして後 30 時間くらいあるのでは」と不安に襲われ、つい一旦休みを入れてしまいました。おそろしい映画だった。そしてこの恐ろしさに勢いをつける クライヴ・オーウェンジュリア・ロバーツのどこまで本気なんだかわからないがもしかして、もしかしたら、全部本気……? と思わせるうさんくさくも重々しいムード。

おすすめです!

2017年1月の映画メモ

1月5日

  • 『グランド・ブタペスト・ホテル』DVD

1月7日 

1月12日 

1月13日 

  • 『レッド・サン』TV
  • 『拳精』DVD

1月14日

1月18日

  • 人魚姫』シネマート新宿……2017年年初に見るにふさわしい大賞、2017年ベストガール候補、2017年エンドクレジットでびっくりした大賞
  • ドラゴン✕マッハ!』シネマート新宿……2017年斧大賞暫定ベスト

1月19日

  • 『心霊ドクターと消された記憶』DVD

1月20日

  • 『ニック・オブ・タイム』TV

1月21日

  • 『ズーランダー NO.2』

1月22日

1月23日

  • 『カオス』TV

1月24日

  • カリオストロの城』TOHOシネマズ新宿(MX4D)……4D というものを勘違いしていました。3D よりはるかにハードだった。

1月25日

  • マギーズ・プラン』新宿ピカデリー……2017年暫定ベスト、2017年ベストガール候補

1月28日

  • マグニフィセント・セブン』立川シネマシティ……2017年イーサン・ホーク大賞暫定ベスト、2017年ベストガール候補、2017年エンドクレジット大賞候補

1月30日

1月31日

ゾンビもカンフーもいいけど、たまにはサメもね!

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www.ttcg.jp

今年も未体験ゾーンフェス、始まっています。東京は渋谷のヒューマントラストシネマで 3/31 まで。ゾンビやサメもいいけど、キルスティン・ダンストの「チアーズ!」がリバイバル上映されるのが楽しみ。リンゴ・ラムの「ワイルド・シティ 迷城」、ファイヤー・リーの「クレイジー・ナイン 老笠」は必ず見るとして、後はどうしようかな。今年は本数も多いし期間も長いから大変です。

一本目は初春にふさわしく、「PLANET OF THE SHARKS 鮫の惑星」にしました!

見終わった眼からすると、この予告で相当程度お話がおさえられているので、特にいうこともないのですが、真面目に耳を傾けるとこっちの正気が危なくなるような知見を連発する科学者のみなさんと、「奥の手」=「腕力」なみなさんとの間で、小刻みに震えるチワワのようだが芯はしっかりしていそうな女の子と、「お前ら、何言ってるんだ……」という戸惑いを隠さない船長さんの二人が観客の心の支えです。作中に二人も心の支えがいれば、このジャンルとしては最高レベルのサービスと言えるのではないでしょうか。楽しかったです!

温暖化が進んで、陸地はすべて水没し、生き残った人々は水上生活を余儀なくされています。その模型、じゃなくて、セットはかわいいし、水上スキーみたいなやつは見応えあるし、CGのサメちゃんも活躍しますし、「(不思議なロジックで)死の海になる……」と心配された海ではイルカちゃんが船の横で遊んでいるところがばっちり映ってるしで、基本、くらくらきつつも楽しい。

そしてエンドクレジットで立つ人がいないという、映画鑑賞に身体が馴らされきったみなさんにも賞賛の言葉を送り、まあこの映画についてはこの辺で。

 

よくある話

koinu-story.jp

原題:Wiener - Dog

監督・脚本:トッド・ソロンズ

撮影監督:エドワード・ラックマン

2015 年 アメリカ

ガンを治療中の息子にダックスフントをプレゼントして「何の相談もなしに!」と妻に叱られる男。散歩もしつけもするからと言うが、振り回されっぱなしのある朝…………ところでそのダックスフントが連れて行かれた施設で働く女性、ドーンは犬のあまりのかわいさに……そしてドーンはオハイオに行き……それはさておき……

レミは仰向けに寝転がって半目を開いている。死んだふりをしているように見える。その子にダックスフントをあげる父と、それに反対する母との会話から、レミががん患者で、治療はうまくいっているものの、定期的な検査が必要な身だとわかる。それで、死んだふりじゃなく死ぬ練習をしているのだなとわかる。

レミに、母が犬に避妊手術をしなければならない理由を説明する。この世界はわんちゃんにとってはあまりに過酷だから、彼女が生き抜いていけるように私たちが手助けしてあげるのよとかなんとか。ちょっとおかしなことを言っているな……と母自身がわかっているので、一瞬死んだ目になる。しかしそれを振り払うかのようにオーマイベイビー、悲しまないでとかなんとかそういう傾向のことを言ってハグ。ハグされて、レミも100 % は納得できないので、「なんか変だな……」という顔をしている。

レミ家族のシークエンスが終わると、次は獣医師の助手、ドーンのお話。彼女はちょっと気が弱いけれどいかにも優しそうで素敵な女の子。今度こそハートウォーミングな話に展開するかと思いきや、ばったり会ったブランドンと「オハイオに行くんだけど」「オハイオになにがあるの?」「シャブ」「……」「冗談だよ」「行くわ」という謎の会話を経て旅立ち。

特に会話もなく、ブランドンとの旅は続き、時折「待ってて」と車を停めて待たされる。ブランドンは誰かの家を訪ね、会い、何かを話しているようだけど、どうも門前払いをされているようだ。そのうち……

…………全部書いてしまいそうデス!!

書いてしまったからと言って、特にネタバレということにもならないとは思うんです。そういう映画ではないので。

どういう映画かと言うと、ただ、この映画を見た日から、ブランドンとドーンのことが、レミ家族のことが、売れない脚本家の先生が、その先生にうんざりしていた生徒たちが、おばあちゃんにお金を無心に来ていた孫娘が、そして当のおばあちゃんが、あれからどうしているかな、と気になるというほどでもない温度で気にかかるだけ。震えるほど感動した! というようなことじゃなく、なんとなくずっと、「トッド・ソロンズの子犬物語」と地続きの世界にいる気がする。

一旦口を開くとどうしてもろくでもない言葉ばかりが口をついて出てしまい、思わぬ方向に話が行ってしまってもどうしようもできない。私たち同様に、しょうもない人々が特段糾弾されるわけでも批判されるわけでも、また嘲笑されるわけでもなく、逆に愛されるわけでもなくただスクリーンの中を行き過ぎるのがおもしろかった。一匹のダックスフントのまわりをうろちょろしているだけなんだけど。

2017年、暫定ベスト。

 

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