プール雨

幽霊について

dance, let's dance

dreaming pupa

dreaming pupa

  • アーティスト:pupa
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pupa という、とても素敵なライヴバンドの誕生に立ち会ってきました。

pupa (ぴゅーぱ)
 
2007年夏、高橋幸宏の呼びかけにより、原田知世高野寛高田漣堀江博久権藤知彦の 6 人で結成し、現在までに『floating pupa』『dreaming pupa』の二枚のアルバムをリリースしています。他に、DVDで『floating 6 pupas 〜Live in Tokyo 2008〜』、iTunes Store配信で『dreaming pupa pre-remix e.p.』があります。
 
pupaとは、フライ・フィッシングの用語で蛹(さなぎ)の意味。

 
高橋幸宏が座長で、そこにあの高野寛とあの高田漣とあの堀江博久とあの権藤知彦が加わり、さらにフロントにあの原田知世という、夢のバンドです。ドリームです。
デビューアルバムの『floating pupa』がリリースされたときには、なにせ売れっ子ミュージシャン 6 人のことなので、継続的にバンド活動が行われるとまでは期待しておらず、たった一枚のアルバムでも十分嬉しく、十分楽しみ、満足していました。素敵な、好みのアルバムでしたし。それが、今夏、セカンドアルバム『dreaming pupa』がリリースされることになり、すっかり興奮しました。
11/3日、東京国際フォーラムで行われたライヴが即日完売してしまって泣き伏していたところ、11/12 duo MUSIC EXCHANGE での追加公演が出て、何とかチケットを取ることが出来ました。
19:30 の開演直前には、もう大分会場があたたまっていて、後ろの方から「どうしよう、もう疲れた」という声も聞かれたほどです。ホールではなくライブハウスだったので、みんな、機材やドラムセットを間近に見ることができて、それだけで興奮してしまったのだと思います。
ライブハウスに出掛けること自体 10 年ぶりくらいになってしまった私は、さすがに勘がくるって位置取りに失敗しました。ちょうど高橋幸宏のドラムプレイがまっっったく、1 ミリも見えない位置に立ってしまい痛恨のきわみです。静岡県とか山梨県で、近すぎて(手前の山が邪魔をする)富士山が見えない地域があるそうですがまさにそういう感じでした。すぐそこにオレの富士があるというだのに。もうちょっと後ろに立てば良かった。ぼんやりしていて、どんどん前に行ってしまった。
でも聞こえたし、振動で身体が揺れたので問題ないです。
スピーカーからの音というより、空気の振動が自分に伝わって全身で音楽を味わえ、ああ、そうだこれがライヴというものだと思い出しました。権藤知彦の吹くユーフォニウムからぱーん! と風が吹くようでしたし、高野寛高田漣という二人のギタリストの弾く弦の揺れがそのまま身体に伝わるようだった。堀江博久が叩く鍵盤もつぶつぶきらきらと響いていたし、もちろん幸宏のドラムも! いや、幸宏のドラム! いや、やっぱり、幸宏のドラム
そしてやはり原田知世という、デヴュー以来ずっと主役をはってきた人のごく自然な責任感というのか、やわらかい温かい座長感がちょうおもしろかった。飄々としているのに、そこが中心だという風情で(高橋幸宏を従えて!)。
原田知世を知らない、pupa を知らない人があの場にいたとしても、一目で彼女が会場の中心だとわかり、そこから渦が発生するのを見たと思う。
いいライヴだった。経験したことが信じられない。涙も出たし、帰りは歩きながら鼻歌が出るのを止められなかった。
19:30 に始まって、終わったのが 21:50 ごろ。迷惑は承知で、出て行く人の波にすこし逆らって、人が少なくなったところで高橋幸宏が演奏したドラムセットをちょっと見て、それから帰った。帰るとなぜか午前 0 時だった(ドアからドアまで1時間ちょっとの距離)。なぜ……?
プレイリストは覚えていません。まだ 2 枚しかアルバムのない若いバンドなので、セカンドアルバムをメインに、主要曲は大体演奏されたという感じです。トッド・ラングレンの「I saw the light」、高野寛の「相変わらずさ」、高橋幸宏の「音楽殺人」といった pupa 以外の曲もプレイされました。いずれもすばらしかった。
最後の曲は「Let's, Let's Dance」でした。

floating pupa

floating pupa

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