かように「ああ、『女の園の星』4 巻、今たちどころに読みたい」と待ち望んでいたところに、やってきました。和山やまの名著『女の園の星』最新巻が。
声に出して笑ったり、にやにやしたりしつつ読み終え、もう一回、声に出して読み上げたり、相づちを打ったりしながら読み終え、何回でも読めそうでしたが夜は更けていき、私もさすがにおねむになりました。
寝ながら考えました。
いったい、この漫画の何がそんなにおもしろいのか?
ほんの数日前、モナミとお茶会しまして、そのときに今最高に好きな漫画としてこの作品をあげたのですが、私は良さを説明することができませんでした。
「ある女子校がありまして、そこに生徒がいて、先生がいて……
「まあ、何がってわけじゃないんだけど……
「何となく、おもしろい……
こんな説明で興味をそそられる人はいないでしょう。これではいけない。
私は寝ながら考えました。
どうしてこんなに『女の園の星』が好きなの?
起きてみてまず考えたのは、ここに登場するニンゲン、事物の関係を現す決定的な言葉が出てこないってことです。決定的な言葉ってのは……
好き💗
とか、
嫌いっ★
とか、そういうのです。
一応の主人公、星先生のクラスに鳥井さんて方がいらして、この人が星先生観察日記をつけているのです。シャツにしわがよってたとか、一学期最後の日なので今日はいつもより口角が上がっていたとか、そういったことをです。それで、この生徒さんが先生に思いを寄せているとか、そういう話じゃないところがいいです。「恋」とか「好き」じゃなくて、単に鳥井さんは星先生を観察してメモしてるだけなんです。
また、ある日星先生は職員室の自分の机で探しものをしていました。パソコンがないと。隣の席の小林先生は心配しています。星先生はかき氷をつくるなど現実逃避を重ねた挙げ句、発見して、言うにことかいて「ありましたね」と言ってほほえむのでした。
一体、その話がなんなんだよと思われることでしょう。
私も書きながら「なんでこれ引用したんだろう」と迷子になっています。
説明したくないんですよ。
で、『女の園の星』のことを考えながら寝たせいか熟睡しまして、今日は一日絶好調でした。
今私が抱えている問題は、叔母が真夏の厳しい暑さのなかせっせとこさえてくれた芋類が収穫を迎え、段ボールでぼーん! ぼーん! と届き、完全に店が出せるレベルの質・量のさつまいも、じゃがいも、さといも&栗を抱え、これを料理して食べないことには前に進めない日々だということです。
それが今日はさらさらと進みました。栗を水につけ、虫がくってるのをよけ、きれいに拭いて小分けにして冷凍し、さつまいもはその間にひとつ炊飯器に放りこみ、じゃがいもときのことモモ(昨夜の晩ごはんの残り)でスープをつくり、里芋を炊き込みごはんにしました。そうしつつ、小松菜をゆで、ニンニクの芽とパプリカで炒め物をつくり、酢の物用に胡瓜を塩もみしてぎゅっとしました。さらにその合間合間にお給料が出るタイプの仕事もしました。
充実していたといえるでしょう。
めったにない、完全に満足できる一日です。
『女の園の星』、おすすめです!
📚 おしまい 📚