プール雨

幽霊について

ゆり園きらきら散歩

ざべすよ!

f:id:poolame:20190617152427j:plain

夏なのでお帽子かぶります

ざべす、西武球場前というところに、ゆりを見につれていってもらいました。ゆり園があるのだそうです。

どんなかしら? バラ園や菖蒲園みたいな感じなのかしら。

電車を乗り継いでやってきました。

最初の印象は「山」です。

f:id:poolame:20190618151711j:plain

いりぐち

山の斜面一面にゆりが生えていました!

ざべす「園」って言われたから、もっと畑みたいな状態を想像していたので、びっくりです。

f:id:poolame:20190618145619j:plain
f:id:poolame:20190618145556j:plain
おもってたのとちがいました
f:id:poolame:20190618145745j:plain
f:id:poolame:20190618145758j:plain
見渡す限りのゆり

それで、気を落ち着けるためにとりあえず座ってゆり根の天ぷらとビールをいただきましたの。ビールはたっぷりしているし、ゆり根の天ぷらは二度揚げさくさくで、とってもおいしかったです。

f:id:poolame:20190618150018j:plain
f:id:poolame:20190618145608j:plain
とってもおいしかったの

落ち着いてみると、ゆりって、大きくてつやつやしていて、いろんな色があって、素敵な花だと思いました。 

f:id:poolame:20190618150921j:plain

ぴんく

f:id:poolame:20190618150855j:plain

オレンジ

 一面の黄色いゆり。どきどきする風景です。

f:id:poolame:20190618151204j:plain

きいろ

赤いゆりもかっこよくて素敵です。

f:id:poolame:20190618150619j:plain
f:id:poolame:20190618151140j:plain
くれない

歩いても歩いてもゆりが続いて、だんだん雨子と雨夫が「大霊界だ」って言い出しだので、ざべす、そういう気分になりました。大霊界ってこういう感じなのかしら。

f:id:poolame:20190618151152j:plain
f:id:poolame:20190618150031j:plain
f:id:poolame:20190618150311j:plain
脱出できないのではないかと思いました

 ゆりは怪獣っぽくもありました。

f:id:poolame:20190618150607j:plain
f:id:poolame:20190618151430j:plain
雨夫の好きな白いゆり

f:id:poolame:20190618151405j:plain

でぐち

死後の世界もイメージできて、とってもおもしろかったです。

f:id:poolame:20190618151659j:plain

謎の建造物

おわり

秩父名物豚の味噌漬けを食べた日々がもうずっと昔のようです

一週間、豚の味噌漬けでのんびりしていたら、弁当をつくるのがすっかりおっくうになってしまいました。名物のパワーの大きさを思い知りました。

 

一日目:奇をてらわず、卵焼き、ウィンナー、青菜のお弁当。

  • ごはんがきのこごはんだから、おかずが単純でもいいと思った。
  • ウィンナーのおいしさがしみわたった。

f:id:poolame:20190610072516j:plain

基本に戻って卵焼き&ウィンナー弁当

二日目:焼売弁当

  • いざというとき食べようと思っていた冷凍の焼売出動。
  • 茗荷の甘酢漬けをお花のようにあしらってみました。
  • 今季初白瓜。

f:id:poolame:20190612120607j:plain

頼りになる生協の焼売

三日目:このししゃもはおいしかった。

  • バターで焼いたししゃもに、ネギと揚げとおしょうゆをじゅわっとまわしがけたどんぶりが好きなので、このししゃもは晩ごはんにまわしたかったのですが、他にアイデアが出なかったためお弁当にまわされました。

f:id:poolame:20190613095248j:plain

シシャモを大胆にあしらってみました

四日目:ごちゃごちゃしている。

  • ごはんは雑穀米のうえ、枝豆と焼き鯖をまぜてあるし、卵焼きはひき肉と茄子の餡をくるんと包んである。それで上から見たらナニコレという絵面なのですが、私はつくった本人でわけがわかっているのでぱくぱくと食べました。

f:id:poolame:20190614130213j:plain

つくった本人以外にはよくわからない見た目

五日目:白瓜ファイナル

  • さりげなく、この週私を支えてくれた白瓜が終わりました。おいしかった。瓜の季節ですねえ。
  • ごはんは梅干し入り。梅干し活躍の季節でもあります。

f:id:poolame:20190615142521j:plain

素朴にハンバーグ

番外編:日曜日の冷凍ちゃんぽん

  • 日曜日も仕事だったので、お昼はなにかふざけたものを食べよ〜と思っていました。
  • ほんとはペヤングのなにかふざけたものを食べたかった。でも出会えなかった。
  • この長崎ちゃんぽんは麺がちゅるちゅるしておいしいです。
f:id:poolame:20190616134429j:plain
f:id:poolame:20190616134444j:plain
好物

 

「細君」にはルビをつけてほしい

角を曲がって細い小路へ這入った時、津田はわが門前に立っている細君の姿を認めた。その細君はこっちを見ていた。しかし津田の影が曲り角から出るや否や、すぐ正面の方へ向き直った。そうして白い繊(ほそ)い手を額の所へ翳すようにあてがって何かを見上げる風をした。彼女は津田が自分のすぐ傍へ寄って来るまでその態度を改めなかった。

                     夏目漱石『明暗』三

「細君」てたぶん、現状ではルビがついていないことが多いと思う。常用漢字で、特にひねった読みでもないから。でも、ほぼ死語化まっしぐらというか、日常で用いることがないので(個人的には「どうしたわけか意外と生き残っている」という印象)、意味用法に関しては「目上の人には使っちゃいけないんだよね?」「自分の妻には使っていいんだっけ?」「ニュアンスがわからない」と不安になる方も多いと思います。私は使ったことがありません。

【細君】サイクン ①諸侯の夫人の称。②自分の妻を謙遜していう語。 もと、前漢の東方朔トウボウサクの妻の名。③他人の妻。 日本では、あて字で「妻君」とも書く。            

                      『全訳漢辞海 第三版』*1

【細君】さいくん ①配偶者である女性。◇「妻君」とも書く。②東方朔とうぼうさくの妻の名。また、諸侯の夫人。

           『新潮日本語漢字辞典』(用例を省略しました)

去年、この「細君」について、はてなハイクに次のような書き込みをしました。

なんでこの本*2、「細君」に「ほそぎみ」って振り仮名ふってるのかなあ、一応調べるか……ごそごそ、うーん、用例がみつからないなあ、さいくん、かない、おくさん、かみさん、つま、にょうぼう、「細君さん」で「かみさん」「おかみさん」ってのもあるけど、「ほそぎみ」はないよなあ、なんでかなあ、とか言っているうちにもう二時過ぎだなんて……

                はてなハイク 2018/7/8 14:20:10

ワープロソフトで「ほそぎみ」から漢字変換しても「細君」とは打てず、辞書に「ほそぎみ」での立項もなく、また、同書のルビ運用の傾向から考えても、何となく単純な間違いじゃないような気がして、そこで話題になっていた谷崎潤一郎佐藤春夫、あるいはその周辺で方言的にそのように表現していたのかな? と考えて、手元の資料で確認できるところは確認してみたのですが、やっぱり誤記という結論でいいらしい……けど気になるなあ、どういうミスなんだろう、ミスじゃないのかな? なんて考えていたら時間泥棒にあってしまった、ということを書いたのです。要旨としては「気になるけど、たぶん調べようがない(版元に問い合わせるほどのことではない)」「げっ、もう二時」ということでした。

そのとき気になったのは、「ほそぎみ」読みについて、「明治の小説で見る」「明治は『ほそぎみ』って読んでいた」という文言がインターネット上にはちょいちょいあることでした。「細君 さいくん ほそぎみ」とか「細君 読み方」で検索すると、「ほそぎみ」って昔は読んだんよという記事がちらほら出てくる。そこでみんな判で押したように「明治(の小説)」って言う。

f:id:poolame:20190612152615p:plain

Google 検索画面

「明治時代の小説で『ほそぎみ』と振り仮名を振っているものもありました」って、Goo知恵袋の記事にあるようなんですが、これと同じ文言が、ネット上では散見されるのです。

これはおそらく、元が一緒で、誰かそう書いた人がいて、後の人はコピペしてるんだと思います。

元の人が勘違いをしたのか、実際そういう表記を目にしたのか、あるいはいいかげんに書いたのか、その辺の事情はわかりません。けれども最初の人が出典を示さず断定的に書いたのは事実で、後の人はそれぞれに必然性や何らかの「つもり」があったにしろ、出典のない情報を自分の意見としてコピペしたという点に関しては落ち度として認めていいと思います。

ここで、この情報が誤りだといえる根拠ひとつひとつを全部挙げはしませんが、大きなポイントとして、「明治」という限定が不自然だということと、「ほそぎみ」の用例が見つからないことの二点が挙げられます。

前者は「なんで『戦前は』じゃないんだろう。あるいは『近世までは』とか」という程度の違和感です。で、後者について。単純に、前田勇の『江戸語の辞典』、大槻文彦の『言海』、小学館の『日本国語大辞典』、そして現行の様々な学習用古語/漢和/国語辞書、岩波の『広辞苑』等に「ほそぎみ」の立項がない。これは用例が現状ないということ。

例えば「人口」という漢語があります。『日本国語大辞典』から引用します(用例は省略)。

じんーこう【人口】〔名〕①世間の人のうわさ。人の口。世人の口の端。②一国、または一定の地域に住む人の総数。

日本国語大辞典』上で①の意味で「人口」を用いている最も古い用例は 10 世紀中頃とみられる『将門記』で、新しいものは 18 世紀中頃の歌舞伎です。

これを「ひとぐち」と読ませる場合があります。やはり『日本国語大辞典』から引用します。

ひと-ぐち【人口】〔名〕①人のうわさ。世間の言い草。評判。じんこう。*宇治拾遺(1221頃)一・一〇「めでたき歌とて、世の人ぐちにのりて申すめるは」*仮名草子・ねごと草(1662)上「かやうのことはりは、あまねくのひとくちにしりても見におゐておこなひがたし」②他人のその場だけのほめことば。甘言。発音ヒトグチ

漢語が訓読みされて流通する例です。この「ひとぐち」あるいは「ひとくち」は学習者用の小さい辞書だと載っていない場合があります。用例が少なくて、有名どころだと宇治拾遺と仮名草子くらいしか見つからないのですが、それでも用例があるので、大きめの辞書にはこうして独立した項目として立っています。

でも「細君サイクン」→「ほそぎみ」は項目として立てられない。用例がないから。用例がないということは、当たり前ですが、用いられなかったということ。

じゃ、「細君」という文字を「ほそぎみ」と読んだらいけないのか。

ネットで確認すると「ほそぎみ」って読む方がスムーズだとか、「細君」って見てぱっと思い浮かぶのは「ほそぎみ」だといった証言が得られます。

これを根拠に「過去にもそう読んだ人はいたはずだ」と考えることはできます。

でも、「細君」という文字から「サイクン」よりも「ほそぎみ」をぱっと連想するのが日本語話者の「自然」あるいは「典型」だというなら、なぜその語彙は定着しなかったのか。

これは簡単で、「ほそぎみ」とひらがなで読み、あるいは耳で聞いても、「人の妻」という意味にたどりつけないからです。「ほそぎみ」から「妻」という意味にたどりつくためにはどうしても元の「細君サイクン」を経由させる必要があります。認知に一手間かかってしまう。

これに対して「人口ひとぐち」は、「くちのは」「もろくち」「くち」「せけんぐち」など、「くち」で「噂」を意味してきた実例がありますから、「ひとぐち」の訓だけで、意味が通じます。

「細君」を「ほそぎみ」と読んでしまっては和訓をあてる意味がないのです。和語の「ほそし」や「ほそ-」で女性や妻を意味しないわけですから。「細君」にたとえば「つま」とルビを振るなら意味があります。実際、「細君」にはかない、おくさん、かみさん、つま、にょうぼうといったルビが振られてきました。そもそも「細君」は漢語で、元をたどれば固有名なので、これを何と読むかというのは、飜訳や解釈の問題もふくむわけで、それなら何と読んでもよさそうなものですが、大前提として、和訓で読むことによって、意味が通じなければならない。言葉ですから、共有できて流通できなければいけない。

と、いうわけで、「細君」という語彙が文語化しつつある現状では、都度都度「さいくん」とルビを振った方が良さそうだという話でした。

ところで、上記のはてなハイク上での「 『細君』に時間ぬすまれた〜」という書き込みには二件の反応がありました。

ハイクがなくなってしまったので、そのコメントはもう挙げられないのですが、手元に私の返信が残っています。

一件目は「細君て言葉を知らなかったのでしょうね」という意味のもので、私は「知らない」ということを問題にしたいわけではなく(繰り返すように、文語化、雅語化している語彙ですから)、事情を知りたいだけだったので、次のようにあいまいな返信をしました。

私が今日見たのは 2015 年刊の新しい漫画で、内容から言ってミスで振ったとは考えにくいので、何か経緯があるのかな(ある時期、ある作家がそう読ませていたとか)と思って調べてみたんですけど、ちょろっと辞書を引いたくらいではわからなかったです。

                はてなハイク 2018/7/8 14:20:10

知らないということはまったく問題ではないので、あいまいでも返信した方がいいと思い、書きました。

もう一件は、細君の語源と、明治のもので細君で「ほそぎみ」とルビがあるのを読んだことがあるというもの。これに対しては以下のように返答しました。

「ほそぎみ」ルビ、明治の作品で見るってネットにはちょいちょいあるんですけど、だとすると、漢語の「細君」由来で「ほそぎみ」って言って通じる時期があったということですよね。明治が専門の人ならつるっと「ほそぎみ」って口から出るのかしら。今度聞いてみます。うちにある、明治24年の辞書に「ほそぎみ」で項目が立ってないので、用例がぱぱっと見られないのがさっぱりしない原因です。用例さえ見たらさっぱりする。次に図書館に行ったらもう少し大きい辞書で調べてみます(^.^)

                はてなハイク 2018/7/8 15:50:09

明治24年の辞書」は前掲の『言海』。「もう少し大きい辞書」はいろいろありますが、このときは『日本国語大辞典』。

これは相手が確かなことを言っているという前提で返信しました。

でも「ちょっと待ってよ」って後になって思いました。

二件のコメントは、どちらも私が怒っているとかあるいはばかにしているという前提で「まあまあ」というトーンで書かれていて、正直困りました。

はてなハイクミニブログでしたが SNS で、「共有」が前提だったので、こうしたことはそれまでにもありました。

こうしたこと、というのは、私が「あれ、この言葉って今こういう意味で使うようになっているんだ、ふーん、じゃ、変化のまっただ中ってことだから観察しようっと」というようなことを書くと、怒っていると解釈されて「言葉、乱れていますね、正しくしないと!」とご自分の正義のようなものを表明されるか、「まあまあ、言葉は乱れるものですよ、落ち着いて」となだめられるかして、「いや、そういうあれでは……」と困惑するという、そういうことです。

それで「ツイッター含めて、今後 SNS では言葉に関して書くのはやめよう」と、この細君ケースのときに決心しました。

言葉に関しては誰でも当事者で、それぞれに一家言ある。だから「怒っている人」を見ると黙っていられない。

でも、怒っているわけではないんです。全然。単に見たい、知りたいだけなの。*3

言葉はみんなの間にあるものなので、みんなが使えるように変わっていく。変わった結果は大抵一定の合理性が認められるものです。たとえば可能表現で上一段、下一段、カ変動詞に接続した「られる」から「ら」が抜ける現象も、登場から 100 年くらいだと思いますが、あと一世代か二世代で定着するんじゃないでしょうか。*4受け身、可能、自発、尊敬はだんだん表現が分かれる方向に行くんじゃないかなあ。これを、「いけない! 止めるなら今!」とか言っても意味はないわけで、ただできれば死なずにその変化を見ていたいなあと思うばかりであります。

*1:いけない。買い換えなければ。第四版絶賛発売中です

*2:安堂友子『日本文学(墓)全集 時どきスイーツ』

*3:オタク的な人や専門家の言葉は、そうではない人からは何かちょっと説明ないし釈明しただけで怒っているように見えるということがあるような気がします。ハイク上で映画好き同士できゃっきゃと話していたら、「今日も喧嘩してる」と言われて困惑したことがありました。何か密度とか濃度のようなものがいちじるしく違っていると、そう見えるのかなというのは気になります。

*4:でもそうなると、第二言語として学ぶ際には別の負荷が生じることになります。日本語を母語として用いる人以外にも使用されることが増えていけば、つまり日本語が外に出て行けば、もしかしたらそのことが、ら抜き表現の定着を止めるひとつの原因になるかもしれない、そうなったらおもしろい、などということも考えています。

梅雨に突入しました

梅雨に突入しまして、近所のあじさいを眺めたり、梅に砂糖をまぶして放置してシロップづくりを画策したりと、そんな日々です。

f:id:poolame:20190611150505j:plain

前日雨だったので川に勢いがあります。
f:id:poolame:20190609163412j:plain
f:id:poolame:20190609163838j:plain
f:id:poolame:20190609163711j:plain
f:id:poolame:20190609163653j:plain
近所のあじさいも刻々色が変わっていきます

f:id:poolame:20190610134816j:plain

さらしてあく抜きをする工程は毎年「スキップしてもいいのではないか」と思ってしまいます。

そんな中、ぽこっと一日晴れたので、この時期のお楽しみ、東村山菖蒲祭りに行ってきました。

f:id:poolame:20190611150919j:plain
f:id:poolame:20190611150452j:plain
f:id:poolame:20190611150034j:plain
提灯や風鈴が飾られて夏らしい雰囲気です。
f:id:poolame:20190611150308j:plain
f:id:poolame:20190611150809j:plain
f:id:poolame:20190611150930j:plain
いっぱい咲いていました。

菖蒲祭りというだけあって菖蒲はもちろん、楽しみなのですが、この季節はもうひとつお楽しみがあります。それは、あじさい。このちょっと緑がかった白いあじさいが大好きなのです。

f:id:poolame:20190611145410j:plain
f:id:poolame:20190611145611j:plain
アナベルちゃんという名前のあじさい。

この白いあじさいの向こう側を黄色い電車が行く瞬間を見られるのは、6 月だけのお楽しみ。今年もゆっくり見られてうれしいです。

f:id:poolame:20190611145558j:plain

アナベルちゃん越しの西武園線

アナベルも素敵ですが、こちらの白いあじさいもなかなか素敵です。

f:id:poolame:20190611150942j:plain

あなたほんとにきれいよ。

きれいなお花をたくさん見て、駅でおそば食べて喫茶店でアイスコーヒー飲んで帰りました。

梅雨はだるくなるし、うっとうしいのですが、あじさいと梅シロップは毎年楽しみ。今年も梅シロップをたくさん仕込んでたくさん飲んで元気に夏を迎えたいです。

f:id:poolame:20190611151214j:plain

梅雨の晴れ間

秩父味噌漬け豚肉週間

一日目:オムライス弁当

  • 心の支えはズッキーニと茗荷。

f:id:poolame:20190603222058j:plain

あまり記憶に残っていない

と、オムライス弁当で幕を開けたこの週でしたが、平日に秩父小旅行を挟んで、そこで味噌漬け豚をいただきまして、とってもおいしかったのです。それでおみやげに 240 gの味噌漬け豚を買い求めまして、怒濤の豚ウィーク開始です。

f:id:poolame:20190604213852j:plain
f:id:poolame:20190604213819j:plain
ざべすの日記から再掲

二日目:味噌漬け豚丼弁当

  • とりあえず、フライパンでしめじと一緒に焼いてみました。それでかたくなってしまい、「やはりお店で食べるのみたいにはできないなあ」と思いました。かたくてもおいしかったですけど。味噌と豚だから。

f:id:poolame:20190605121207j:plain

焼きすぎてかたくなってしまった

三日目:味噌漬け鶏丼弁当

  • 買ってきた豚が漬かっている味噌に、鶏を漬けてもみもみしてみましたものをこの日は焼きました。タマネギとしめじを敷いてホイルで蒸し焼きです。かなりタマネギがおいしくなりました。

f:id:poolame:20190606072718j:plain

ぶたさんは一日お休み

四日目:味噌漬け豚丼弁当

  • これまでの学習を生かし、ラストの豚肉はホイルで蒸し焼きに。やはり下にタマネギとしめじを敷いて。初日よりやわらかく、おいしくできたので満足。ということろで終了。秩父のおみやげ、おいしかった!

f:id:poolame:20190607090300j:plain

ラスト豚

五日目:ホットドッグ弁当

  • 生協の新商品、「レンチンするとんかつ」を買って、パンに挟んで食べてみました。揚げたとんかつみたいにサクッジュワッといったことはないのですが、十分おいしい豚肉でした。

f:id:poolame:20190608120834j:plain

突然のコッペパン

この週は、途中で秩父に遊びに行っているのでちょっと気分が変わったんですが、それでも仕事のやる気がなかなか出なくて、わりと生活全般だらだら気味でした。晩ごはんはずっとカレーだし。秩父のおみやげがなければお弁当も悲惨なことになっていたに違いないです。今やっている作業が終わったらすこし休みがあるので、そこで気持ちを切り替えたいです。

 

どうしたらこういうことになりますか?

www.youtube.com

kamitotomoni.com

キム・ジャホン、消防士。業務中に死亡。

まだ自分が死んだことを知らないジャホンの元に、スーツ姿の「使者」が訪れて、あなたは予定通り亡くなった、亡くなったのは初めてだから緊張すると思うけど、気を楽にもって、何と言ってもあなたは子どもを助けて死んだ「貴人」なのだから、これから 49 日続く地獄の裁判でもかならず勝って、生まれ変わることができるでしょうという。

「貴人」なんて言われてもジャホンはそんなわけにはいかない、生きて母に会わなければ、会って、どうしても言わなければならないことがあるんだと抵抗する。

と、いうお話なのですが、見に行くまで予告を見ておらず、タイトルもうろ覚えでした。なぜ見に行ったかというとハ・ジョンウが出ているからです。

ハ・ジョンウといえば連続殺人犯だったりおじさんにだまされて服役してしまう人だったり北朝鮮の諜報部員だったりイヤフォンに爆弾をしかけられた元人気アナウンサーだったりと、それはもうヒドい目に遭ってきた方ですが、最近ですと崩落したトンネルに閉じ込められたりしてました。

あなたのハ・ジョンウはどこから? 私は『チェイサー』から。

ハ・ジョンウが出ていると聞けば、ろくろく内容もチェックせず「じゃ、見ようかな」と出かけてきました。

これはもう立派なファンだと思うのですが、映画館で「あの、あなたもハ・ジョンウさんがお好きなの!?」と輝く瞳で話しかけられると、「いえ、あの、決してそういう感じでは……」とまごまごしてしまう、不思議な感じです。

ただ、ハ・ジョンウが出ると聞くと「見る」と即決しますし、出てくるとなんとなくそれだけで満足。

今回は死者の地獄巡りをサポートする使者三人組のリーダー、カンニム役。無表情に任務を遂行しますが、わりとすぐ情にほだされてルールを逸脱しどえらい目に遭ってしまう、トニー・スタークタイプの頼りないけど好かれるヒーローであり、天使です。

 

さて、この映画。すんごく不思議なバランスで、そこがおもしろかったです。

まず、ファンタジー映画にありがちな「設定の後出しで物語を動かす」的なことがない。これは地獄巡りという東アジア一帯になじんだ、説明不要の設定が大きいですけれども、物語を動かしているのが基本的に主人公たちの心情であるという単純さが大きいのかなと思います。

次にもはや一大ブランド、韓国のアクション映画でありながら、アクション自体は控えめなところ。CGもワイヤーもありますが、それほど延々俳優達の肉体にものを言わせているわけではない。やらせれば何でもできる俳優達は要所要所ですっと構えたりちょっと走ったり飛んだりくらいはそりゃするのですけど、それがちらっとなのです。冒頭で「ちょっと待て、この調子で行くと、今回のハ・ジョンウも走らないの? え〜〜走ってるところ見た〜い」と思ったりもしたのですが、一瞬走る、即消える! ちょっと飛ぶ、即消える! 舟の上で剣を構える、狭いのであまり大きく動けない! という感じで、「かっこいいい!」の「かっ」くらいで止められる。しかしそれでも満足できる不思議な設計。

そして、冥界とこの世を行き来する使者でありながら、ミステリ部分の解明は実に地道なところ。主人公兄弟の人生には後悔もあれば罪もあって、これをほどかないことにはキム・ジャホンは母にメッセージを伝えられないし、カンニムたちも生まれ変わるチャンスを逃すことになる。そういうときに、カンニムは冥界の使者なのだから色々できそうなものなのに、意外とそうでもない。そこは地道な探偵のようにこつこつ現場に赴きます。カンニムがこの世でジャホンの弟、スホンのことを調べている間、警護役のヘウォンメクと弁護担当のドクチュンは必死でジャホンを守りながら裁判を経、そして時にはカンニムに助けを求めるというときの接続の仕方なんかも地味なんですけど、スムーズでよかった。

このミステリ部分に関して、背景にある「理」のようなものがかなり鷹揚なのがまたおもしろかったです。スポーツやゲームのような厳格なルールではなく、かといって、いいかげんな「いったもんがち」的な無法でもなく、確かに「理」ではあるのですけれど、それは実際に生きて動いていくカンニムたちの言動によって刻一刻形作られていくもので、その変化を閻魔も待っているという感じなのが豪快でよかったです。

鷹揚さといえば、主人公兄弟、ジャホンとスホンの関係も厳しくリアルな部分と、リアルであるがゆえに穏やかな部分と両方あって、実際、こういうことがあったらこうはいかないかもしれないというところ、つまり映画上の奇跡ポイントが「ああ、言われてみれば、こういうときにはこうするしかない、でも現実にはこうできなくてこじれちゃうんだよなあ、でも、そうだ、こうするべきなんだ」と思えるもので、そういう、「(かっこ)」つきのリアルさもよかった。

ファンタジーでアクションでミステリで、もっと外連味全開になっていてもおかしくないところを、不思議なポイントで制御していて、そこに独自性を感じました。最初の企画からここまで練り上げるのに、どういうドラマがあったのかなあなんて思うほど、作り手の粘り強さを感じる映画でした。

すぐ始まる第二章が楽しみです。

f:id:poolame:20190603222029j:plain
f:id:poolame:20190603222043j:plain
終了後は友人と祝勝会!

 

秩父てくてくさんぽ

ざべすよ!

f:id:poolame:20190301235513j:plain

自撮りにちょうせんよ

ざべす、新型特急、らびゅーというのに乗りました。

f:id:poolame:20190604213219j:plain
f:id:poolame:20190604213233j:plain
ざべすの水色のドレスによく合うレモンイエローのシート、とっても素敵だったわ

らびゅーに乗って、秩父に行きました。雨子は車内でこの名称は「ラブユー」とかけているのではないか、愛しているよという意味なのではないかとうわごとを言っていました。心配になりました。

それはさておき秩父ではいろんなものをいただきましたので、披露しますわ!

まずはおひるごはん。

f:id:poolame:20190604213205j:plain
f:id:poolame:20190604213834j:plain
f:id:poolame:20190604213819j:plain
あらゆるところにぶたさん

f:id:poolame:20190604213852j:plain

秩父名物だそうです

味噌漬けの豚をあぶったのを豪快にごはんにのせていただきました! 写真は雨子のふつうもりで、ざべすは特盛りにしてもらいました。とってもおいしかったのよ。このどんぶりにはロースとバラの二種類がのっていて、雨子と雨夫はどっちがおいしいとかなんとか言っていましたけど、肉はすべておいしいです。

肉を食べたあとは、甘い物を食べに行きました。

f:id:poolame:20190605113004j:plain
f:id:poolame:20190605113017j:plain
期待がたかまる、素敵なケーキ屋さんです

お店の椅子で食べていいですか、と尋ねたら「まあ、うれしいわ」とマダムがテーブルをセッティングしてくださいました。お茶まで出していただいて、ざべす感激です。

f:id:poolame:20190604214402j:plain

みんなで分けて食べました

プリンやマンゴーババロアなど、みんなとってもおいしかったです。雨夫は理性の箍が外れて、いっぱいお菓子を追加で買いました。

この後は腹ごなしで街を散歩しました。古くてきれいな建物がいっぱいありました。

f:id:poolame:20190604214645j:plain
f:id:poolame:20190604214947j:plain
f:id:poolame:20190604214708j:plain
とってもすてきなおうちよ
f:id:poolame:20190604215016j:plain
f:id:poolame:20190604215239j:plain
ざべす、このひだりっかわのお店でオムライス食べてみたいです

そして、秩父神社というところにたどり着きました。ざべすは信仰というものがないのですが、雨子に「浮世の義理よ」と誘われて境内に入りました。とっても豪華な彫刻やそうでもない彫刻にあしらわれて、素敵な神社だと思いました。

f:id:poolame:20190604220607j:plain

真剣な絵馬がたくさんあって、ざべす、拝読しました

武甲酒造という酒蔵も訪ねました。

f:id:poolame:20190604215358j:plain

武甲酒造様
f:id:poolame:20190604215412j:plain
f:id:poolame:20190604215426j:plain
f:id:poolame:20190604215222j:plain
f:id:poolame:20190604215204j:plain
お酒じゃなくてサイダー飲みました

秩父の街は歩きやすくて、ざべすたくさん歩けました。

f:id:poolame:20190604214720j:plain
f:id:poolame:20190604220255j:plain
f:id:poolame:20190604220543j:plain
f:id:poolame:20190604220556j:plain
雨子が撮った謎写真集

歩いていたら、秩父今宮神社というところにたどり着きました。真ん中に大きな木がありました。

f:id:poolame:20190604215645j:plain

ここを龍が出たり入ったりするそうです
f:id:poolame:20190604215827j:plain
f:id:poolame:20190604215814j:plain
f:id:poolame:20190604215800j:plain
f:id:poolame:20190604220321j:plain
狛犬さんも龍が出入りするところを見ているようです

この木には、フクロウが住んでいるそうです。一羽、目をこらしたら見えました。

f:id:poolame:20190604221311j:plain

龍はいませんでしたが、ふくろうさんがいました

歩き疲れたのでコーヒー屋さんに寄りました。雨子がコーヒー好きなので、秩父では必ずこのお店に行きます。雨夫はアンティーブレンドといって、バッハの時代の淹れ方をしたコーヒーを飲んで、「んっ、お茶みたいでおいしい!」と不思議なことを言っていました。とっても贅沢な淹れ方だそうです。雨子はエチオピアモカ・シダモという、いろんなコーヒーの原種となったコーヒーを飲みました。甘酸っぱくておいしいそうです。ざべすはクラシックブレンドという、ざべすにふさわしいブレンドをいただきました。とってもおいしかったわ。

f:id:poolame:20190604215001j:plain
f:id:poolame:20190604221255j:plain
中は緑や本や楽器でいっぱいです

f:id:poolame:20190604221741j:plain

セメントを切り出した山

最後は、駅に入っていたバーでちょっとワインをいただきました。雨夫の話では秩父錦という日本酒がおいしいそうです。

f:id:poolame:20190604221729j:plain

駅でちょい飲み

秩父でいちにち遊んで、ざべすとっても楽しかったです。また行きたいです。

 

ナイト・オブ・ザ・リビングデッド風ザ・ビートニクス

f:id:poolame:20190530140747j:plain

こどものころほしかった「テクノデリック」のポスターを大人になった今、ついに入手!

columbia.jp

ビートニクスファンの方からイベント参加券を譲っていただいて(ありがとうございました!)、6 月 2 日、ビートニクスのトークイベントに行って参りました。

会場はタワーレコード新宿 10 F イベントスペース。タワレコの 10 F にそんなスペースができていたことを今回初めて知りまして、ちょっとびっくりしました。

tower.jp

最上階、天井のたかいスペースにずらっとアナログ盤や、レコードプレーヤーが並んでいて、そこで人々が楽しそうに選んでいるのはなかかな豪華でよかったです。屋上にバーベキューのお店もオープンするようで、夏に向けて準備着々の新宿です。

イベントは大体時間通りに始まり、ビートニクスのお二人はひょこひょこと登場。足の長いスツールにちょこんと収まっていました。以下、トーク内容について記憶だけを頼りにメモします(思い出した順)。

ジャケット

River in the Ocean

  • 高橋:全編にわたって入っているひゅ〜んみたいな、即興のシンセはたぶんまりん(砂原良徳)だと思うけどわからない。まりんがあそこまで即興的なことをするのはめずらしい。でも、ごんちゃん(権藤知彦)があそこまで思い切ったことをするとは思えないから、たぶん、消去法でまりん。こないだ会ったんだけど聞くの忘れちゃった。
  • 鈴木:聞いてよ。

Common Man

  • 鈴木:ポイントは、歌い出しが幸宏ってこと(なぜそうしたかという話にはならなかった)。これ、原曲はキーがすごく高くて、当時坂本龍一くんに「これ、キー高いなあ!」って、自分が歌うわけでもないのに言われた。(司会の方に、こういう風に二人で歌う曲というのはビートニクスならではですよねと言われて)うん! 高橋幸宏って人は倍音が多い声でしょ。それで僕の声ってのは、イコライジングしないとすごく甘い声になる。これを、この倍音の多い幸宏の声に重ねると、第三者の声が登場する。ビートニクスの声になる。
  • 鈴木:幸宏は、今はそうでもないけど、昔はのたうち唱法なんて言われて、ある音に達するまでのたうちまわるような歌い方をしていて、その歌い方に合わせてハモれるのは僕だけなの。できたからと言って、何のあれもないんだけど、できる。幸宏ののたうち唱法は「デイ・トリッパー」からだね。あれを最初聞いたとき、「えっ、これ誰が歌ってるの?」って思った。

シェー・シェー・シェー・DA・DA・DA・Yeah・Yeah・Yeah・Ya・Ya・Ya

  • 高橋:振り付け? おぼえてない。やれっていわれればやるけど〜。

ビートニクスのこれから

  • 鈴木:リリースの間隔は短くなるんじゃないかな。だって、
  • 高橋:死んじゃうから

という、いつも通りの締めで終わりました。

大スターが目の前いちメートルくらいのところでちょこんとスツールに座って窓の外をじっと見たり、スタッフの方々と目配せしたりしているのを見るのはふしぎな気持ちがしました。ライブのときと違って単純に「目が合った!」とか喜べる感じでもない、向こうからも実際見えている感じがわかるのが不思議〜。

楽しい時間でした!

tower.jp

tower.jp

tower.jp

エマージェンシー弁当

にちようびです。うすらぼんやりと日曜日の昼前を堪能しています。こうして人間らしいしぐさでもって先週を思い返してみると、なんかちょっと忙しかったようです。私という人間にとって仕事はイレギュラーなもの。「仕事がある」状態は普通ではない。これは働き出したころより一貫して変わらないので、もう一生「呼吸をするように働く」境地には至れないのだと思います。「よし、やるぞ!」という構えでないとできない。

私の普通(Perfume の "Dream Fighter" に出てくる、普通って言っているとき人は理想の話をしているという意味での「普通」)はまず映画に行く予定、読書のサイクルなどが決まったあと、その隙間に仕事を入れるというもの。それが大体仕事が先に来るのが現実。毎日仕事で埋まる。でもここで私は抵抗を試みる。「週二日は何が何でも休もう。あわよくば三日休んでみせる」と。それが先週は痛恨の 9 日連続労働だったので、なんか終わりの方で「脳の深部が疲れた」感じになってしまいました。違法労働が問題になっていますが、ほんとに違法労働は違法だという以前に巨悪です。私は適法にはたらいているのですけれども、それでも脳の深部がじわーーーんとなって身動きとれなくなったりするのですから。

といわうけでそんな中ぼんやりとつくったエマージェンシー弁当です。

一日目:賞味期限が切れたサンマの照り焼きとやはり賞味期限切れの里芋の煮物を入れました。おいしかった。ズッキーニで場所を取ってやった。初手から「空間を埋める」ことが目的化している。

f:id:poolame:20190527121019j:plain

卵焼き、やや絶賛

二日目:憧れの目玉焼き弁当。映画でたまに見る、目玉焼きがどーんとのっていて、ソーセージ焼いたのと青い野菜のナムルかなんかが入っている憧れの目玉焼き弁当。やってみました。とはいえソーセージがなかったので、賞味期限切れ缶詰のサバ味噌煮。これは確実においしい。賞味期限をこえて保管したことによりうまみが増しているという説も生じます(諸説生じます)。

f:id:poolame:20190529120828j:plain

ほんとはソーセージとか入れたかった

三日目:オリジン弁当のメンチカツ詰めた。お弁当史上最もいい加減な弁当……になるのを予測して、私はこの週のごはん(いっぺんにたくさん炊いて一回分ずつに分けて冷凍しておくスタイル)は酒と少量の塩と昆布を入れて炊いといたのです。これで単におむすびにしただけでも何となくおいしい。

f:id:poolame:20190530140800j:plain

何も考えず詰めました

四日目:一日、お弁当不要の日があったので、この週はこれでおしまい。最後は生協で買った焼売。困ったときの生協焼売。おいしいし、大きいから空間を埋められて安心。

f:id:poolame:20190531130643j:plain

突然のトマトジュースブーム到来

 

すべての i に点を打ち、すべての t に横棒を書く

エラリー・クイーン『X の悲劇』の新訳(中村有希)が出ましたので、いそいそと買って、読んで、読書会の運びとなりました。

会場は、ビールやコーヒーがいただけて、二階の書斎を借りることもできる書店、BREWBOOKS 様。ここがとっても素敵でした。 

brewbooks.net

f:id:poolame:20190531072101j:plain

窓辺に向かう椅子、憧れのスペース

読書会が始まる前に本を三冊購入してコーヒーもいただいて、すっかりふっくらと満足してしまいました。小さなスペースなのですが、絶妙な取り合わせ、絶妙な品揃えで楽しい書店です。

その二階にお座敷があって、ティースパークリングワインやサンドイッチ、ケーキなどを持ち込んで 5 人で 4 時間ものあいだおしゃべりをしました。

クイーンのファンクラブに現役で入っているという方、高校生のころにかなり読み込みましたよという方、ドルリー・レーンのシリーズについて「Yの悲劇が(ネタバレにつながる情報?)」と感想をお持ちの方、そしてミステリはあんまり読まないのですがせっかく新訳が出たので、という方と「クイーンレベル」がばらばらのメンバーの中、私は私でクイーンは今回が初めて。読書会という機会のおかげで、読むことができました。

まず「おっ」と思ったのが以下のサム警視の言葉。

それと、この手紙には本物にありがちの要素がいくつもある——やたらと長文で、繰り返しが多くて、不安で注意力が散漫だ——“合って”なんて綴りを間違えたり、t の横棒をいくつも書き落としたりしているのが証拠だ。 (新訳 p.123、割り注、ルビなどは省略。以下同様)

ミステリで「 t の横棒」と言えば、直近ではこんな表現がありました。

 ミステリとは、真実をめぐる物語であるーーそれ以上のものでもないし、それ以下のものでもない。確実なことなど何もないこの世界で、きっちりとすべての i に点が打たれ、すべての t に横棒の入っている本の最後のページにたどりつくのは、誰にとっても心の満たされる瞬間ではないだろうか。 (アンソニーホロヴィッツ著、山田蘭訳『カササギ殺人事件 下』創元推理文庫 p.259)

"dot the i's and cross the t's" という言い回しがあるんですね。私はどちらかというとしょっちゅう i の点が抜けていたり t の横棒を書き忘れてしまったりする方なので、こういう、カーテンをきちっと最後まで閉める感じの表現は憧れますし、楽しいと感じます。

そしてこの『X の悲劇』はまさに最後の最後で、「すべての t に横棒の入」る、そんなミステリ。終盤のレーンの i への点を付けぐあい、t の横棒の置き具合はほんとに気持ちよかったです。

さて、そもそもこの読書会、『X の悲劇』を読みながら、『X の悲劇』っぽいものを食べたり飲んだりしようということだったのですが、何とあまり飲食で印象的なシーンがなく、かわりに、こんなものが重要なアイテムとなっていました。

「紙巻きですか」

「いえ。葉巻です」

「いま、お持ちで?」

 無言でデウィットは上着の胸ポケットに手を入れると、金箔で美しく頭文字を入れた贅沢な革の葉巻ケースを取り出し、警察に手渡した。サム警視は蓋を取ると、はいっていた三本のうち一本を手に取って、子細に調べだした。葉巻には J・O・DeW と金文字のはいった帯がかかっている。 (新訳 p.154)

葉巻の帯、しかも名入り。これ、どんなのかな〜と思っていたら、読書会発案者のみなみさんがなんと持ってきてくださいました。

f:id:poolame:20190531072257j:plain
f:id:poolame:20190531072048j:plain
アンティークの葉巻帯、名入り

ウィリアムさんて人のだったのですね。かわいい! 贅沢なものですねえ。

 レーンさんは煙草の趣味はなく、コーヒーが好きみたいで、コーヒーはちょこちょこ出てきました。

レーンは微かに微笑んだ。「申し訳ないが、私はある美しいご婦人とは意見を異にしておりましてね。私に言わせれば、でたらめな予言ですよ! マダム・ド・セヴィニエは、コーヒーなどあっという間にすたれると言いましたが、そんなのは不滅のシェイクスピアがあっという間にすたれると予言するようなものですな」(新訳 p.220) 

この人、毎朝早くに起きて湖でじっくりと泳ぎ、そのあと朝食をしっかり食べるという習慣をくずさず、パーティーでもあまり酔っ払ったりせず、相手がお茶をすすめても不要なときは断り、パワフルかつマイペースな方のようです。結構びっくりしたのは屋上でクマの毛皮に寝っ転がって全裸で体を日に焼いているシーンで、たまに小説や映画で脈絡なく全裸になる人っていますけど、私史上では『走れメロス』のメロス(走って脱げたと思われるので脈絡なくはないのですが……) と映画『ラブ・アゲイン』のライアン・ゴズリングの二人が印象的です。レーンさんはそこに名を連ねることになってしまいました。つまり、メロス、(ライアン・)ゴズ(リング)やん、レーンたんです。レーンたんのおかしな習慣にぼんやりと反応したところ、筆を置きたいと思います。

f:id:poolame:20190531072246j:plain

楽しかった読書会