プール雨

幽霊について

安野モヨコの描く女の子

ちょっと前、安野モヨコの『花とみつばち』『ハッピーマニア』を読み返してみたらモチーフが同じだった。小松とさくら、高橋と重田、どっちも最初から両想いなんだ。読み返してみると、さくらの方が小松を好きでちょっかい出してるのとか、重田が高橋から逃げるようにつまんない男と恋愛を重ねていってるのがよくわかる。
二人とも、「この人が自分の相手なんだ」と最初からわかっているのに、勇気が出なくて、覚悟も決まらない。高橋は変わり者だからそれでも覚悟を決めるけど、小松は高校生だからどうしたらいいかわかんないんだよね。
「覚悟が決まらない」っていう、ただそれだけのことを安野モヨコは一時期延々と描き綴ってたんだなーと思うと味わい深かった。