プール雨

幽霊について

ゴーン・ガールのおもしろかったところ

(注意)多分、ネタバレしています
 

Ost: Gone Girl

Ost: Gone Girl

 

  • ニック(ベン・アフレック)がかっこよくないのが胸を打つ。
  • エイミー(ロザムンド・パイク)が美声。
  • エイミー、一人っきりのときだけ自分をさらけ出す。
  • エイミーの幼さが胸を打つ。アメイジングでもなんでもないエイミーがかわいそうだ。そして、いい年して「かわいそう」と思われる彼女がほんとにあわれだ。
  • エイミーがとてもとても大きな決断をする場面が二箇所ある。ひとつめの決断はゆっくりやってくる。その「ゆっくりと気持ちが変わっていく」様がいい。一方、ふたつ目は突然やってくる。そのときの彼女の目がすごい。完全に我を忘れるエイミーの姿にあふれる生命力がぴかぴかと輝いている。
  • 大掛かりな夫婦喧嘩である。ちゃんと、個別具体的な「ひとんちの話」になっている。最初は神話めいた始まり方をしておいて、ちゃんと「ある夫婦」の話になっていくのがいい。中盤、がらっと映画のトーンが変わるのが快感だった。
  • 主人公がたくさんいる。
  • 担当刑事がすごくいい。いつもまずそうな、大きなサイズのコーヒーを持って現場に現れる。あれが紅茶だったらショックだ。ロイヤルミルクティーだったりしたら大ショックだ。だがそれでもいい。彼女と仕事をしたらどんな毎日かなと想像するのがとても楽しい。
    • 刑事さんの「ごく普通に積み上げられた、当たり前の有能さ」がいい。違和感を見逃さない、予断を持たない、時にはミスもする。でも、やっぱり違和感を見逃さない。
  • 弁護士が軽々しくていい。でも、ちゃんと常識がある。当たり前といえば当たり前だけど、映画でまで常識のない仕事人は見たくないのだ。
  • 刑事さんの部下がおもしろい。彼がニックに反感を持つ場面が秀逸。ほんの一瞬なんだけど決定的。その反感は維持したまま交わされる最後の会話がまたおもしろい。
  • ニックの妹、マーゴの複雑さがいい。彼女を主人公にしてもおもしろいかも、というくらい。ラストちかくに交わされる彼女とニックの会話を聞くと、エイミーに同情してしまう。
  • あるメンバーで行われる「打ち上げシーン」が最高。とても心に残る場面。
  • 青みがかった色がきれい。