プール雨

幽霊について

2014-2015 シーズンお気に入りプログラム (1)

番外編から言うと、クセニヤ・ストルボワ & ヒョードル・クリモフは、SP も FS も好きでした。だから世界選手権で見られなくてとても残念です。若い組なので、まだまだこれから見られるとは思いますが、ここ何シーズンか、見るたびにぐんぐんうまくなる過程に入っていて、今シーズンはいよいよその真っ最中であり、また、まるでストルボワが一人で滑ってるかのように見えるくらい、クリモフのサポートが自然で、その充実感も注目していたので、「途中」が見られなくて、返す返すも残念です。
まあ、若い二人なので、来季また楽しみにします。
 

スタートポジション、ちょっと間違えて笑ったりして余裕があります。冒頭からかわいい。4回転ツイストの入り、♪ブン…で膝を曲げるのがかわいい。シットスピン、速くて見応えがあります。要素が入ったあとの、男性側のちょっとしたマイムもかっこいい。あげていくとキリがないのですが、何と言っても、この組に独特な雰囲気があって、それが好きです。年齢、技術、ルックス、全部、男性側が一回りどころか二回りも三回りも大きいのですが、そのアンバランスさが、創造の源になっているような、この組合わせならではの演技をつくろうとしているところが見えて、とても楽しい。特にこの曲は、二人の大きさと小ささにぴったりだと思う。女性側、チェン・ペンが堂々としていて、まだ若いのにすでに彼女独特の強い雰囲気があってとても素敵です。
 

  
女性が逃げては男性が捕まえるっていうシークエンスが何度か繰り返されるんですが、それがこの組にぴたっと合っていてとても好きなプログラムです。川口悠子の、ちょっと何を見ているのか、考えているのかわからないようでいて、全部わかる感じ、アレクサンドル・スミルノフの明るくてからっとしていそうで結局情熱的な感じがうまく組み合わさって、とても個性的な演技になっていると思います。どこもかしこも好きですけど、リフトのおろし方が全部違うのが好き。優雅なおろし方から乱暴なおろし方まで。
各試合で、なにかしらミスや、音楽にうまくのりきれない部分があったりはしたりしつつ、こんな素敵なプログラムで夢を見させてくれたというところに深い満足を感じます。
私はこの組の独特にゆるい感じが好きでした。重さと軽さが同居していて、すぐほどけそうでいて強靭で、というところが好きです。