プール雨

幽霊について

『狼たちの午後』("Dog Day Afternoon" 1975 シドニー・ルメット)

「午前十時の映画祭」で『狼たちの午後』("Dog Day Afternoon" 1975 シドニー・ルメット)を見てきました。

  • 小さな銀行に素人強盗。一人の犠牲もなく、なんとかなりそうに見えるシチュエーションなのにずるずると事態が進んでいく。そのずるずる具合にはらはらする。
  • 人質たちが口にする「(建物が警官隊に取り囲まれたことを知って)だからさっさと金を持って逃げろと言ったのに!」「ずさんな計画でこんなことするからよ! ちゃんと計画したの!?」にはげしくうなずく。なにか、思いがけなく武器が手に入るといったきっかけが先にあって、そこから動き出してしまったんだろうなあと想像させられるような、「どこかで引き返せたはずなのに」という後悔が最初からべっとりとまとわりついている。
  • DVD を持っているほど好きで、ぜひ一度映画館で見てみたかったので、見られて感激です。空港のシーンは飛行機の音がうるさくて、空港にいるのに「密室だ……」という感じがしてほんとに辛かった。