いつかは行きたいと思っていた富岡製糸場にたどり着きました。
券売所の前を過ぎるとすぐに東繭置所に出ます。一階は現在展示場や売店として使われています。ここでいきなり脈絡なく富岡シルク石けんなどを購入していまいました。
裏手から二階に上がれるようになっていて、乾燥させた繭を貯蔵したところが見られます。木骨煉瓦造の、この繭所の美しい骨組みをしげしげと拝見しまして、雨子感激です。
繭所の向いには女工館と呼ばれる建物があります。工女さんたちに技術を教えるためにフランスから呼ばれた先生の住居だったようです。ベランダの天井に変わった工法が見られるとか。ゆくゆくは整備されて、中も見学できるようになるといいなあ。
そして、いよいよ、操糸所です。繭から生糸を取る作業が行われていたところです。
これらは 1966 年以降に設置された自動操糸機。壮観です。
トラス構造で、内部に柱を用いない小屋組で、広々としている上に、採光のために工夫がこらされていて、隅々まで光が入ります。
こちらは指導者、ポール・ブリュナと家族が暮らしていた住居で、首長館あるいはブリュナ館と呼ばれています。のちに工女さんたちがここで読み書きなどを学ぶ、学校になったそうです。
そして、あれに見えるは、寄宿舎です。
近寄れないので、ズームイン。中にはまだ、働いていた方々が残したアイドルのポスターなどが残っているそうです。
いくつかの施設は修復中で、入れないところも多いのですが、115 年創業し続けた製糸場だけあって、ここで暮らして学んで働いていた人々の雰囲気がそこここに感じられます。ゆっくりとでも整備していって、見られるところが増えていったらいいなと思います。現状でもかなり見応えがあるのですが、西置繭所や乾燥場などの修復が済んだら、また来たいです。
製糸場のそばにある甘楽教会にも足を伸ばしました。蚕糸業、織物業とともに、キリスト教もこの土地では長い歴史があるそうです。
蚕糸業を中心として文化的にも経済的にも豊かな時代を経たこの町の、不思議な落ち着きというか、静けさは、こういうところからも生じているのかなと思いました。
くたびれちゃったので、CAFE DROMEで甘いものをいただきました。私は底にお味噌でつくったカラメルが入っているプリン、雨夫さんはオレンジが香るクレープです。味噌のカラメル、おいしかったです。私は味噌が好きですので、わりと、味噌をつかった甘い物、味噌ソフトクリームなどは食べたい方です。
商店街をてくてく歩いていると魅惑的なカレーパンが売られており、揚げたてをいただきました。カリッとしてもちっとしてしっとりしておいしかった。
町のそここに木造三階建ての建物や、レンガ倉庫、古い建物を利用した市場などがあります。
たっぷりお散歩をして、富岡を後にしました。ちょっとずついろんなものを整備しながら、静かに暮らしている感じが印象に残りました。
高崎に戻るとぐんまちゃんがお出迎え。
俊敏にお酒や甘い物、焼き鳥などをキープして新幹線に乗り込みました。新幹線はやっぱり快適です。
家へのおみやげはお菓子とヨーグルトと石けん。うどんも買いました。これでしばらく家でも群馬の雰囲気に包まれそうです。