静嘉堂文庫美術館 に「磁州窯と宋のやきもの」展を見に行ってきました。二子玉川です。国宝、曜変天目が公開されていました。
門から玄関までのなが〜〜〜〜〜いアプローチを抜けるとすてきな洋館が。これが静嘉堂文庫なのですね。岩﨑彌之助と岩﨑小彌太の二代で蒐集した和漢の古典籍、そのコレクションをもとにした、専門図書館です。
閲覧には所属する図書館や指導教官の紹介状が必要です。私は単に建物が見たいだけなので、外からしげしげと眺めました。X-MEN のお城もこのくらいでいいんじゃないかと思いました。
原則、中は非公開だそうで残念。もし、見学会のようなイベントがあったら、見逃さずに申し込みたいものです。
美術館はこの静嘉堂文庫のすぐ隣にあって、庭園をしたがえた、明るい建物です。展示は一室でコンパクト。国宝、曜変天目はまわりに人だかりができていて、私もぐるりと眺めました。宋(趙宋)代の陶磁器、「宋磁」は洗練されていながら、使い勝手がよさそうなところが好きです。
立体ものにかんしてはまったく語彙がないのでした。ほほほ。
そういえば急須がほしいとずっと思っているんだよなあと思いつつ眺めました。
敷地内には岩崎家の廟があります。
私ならここにお風呂とお手洗い、キッチンをつけてさえもらったら住めます。大きいです。狛犬さんたちもその大きさに驚いています。
二子玉川は大都会で、路行く人たちがみんな優雅に見えました。でも、ゆったりしているので、私もゆっくり過ごせました。
ここから三軒茶屋に移動して、以前から気になっていた酒蔵に行ってみることにしました。
三種類のどぶろくと、オレンジピールやカカオニブの入った変わった日本酒をいただきました。甘くておいしかった。日本酒のカクテルもおいしそうだったし、こんなお店が近所にあったらいいなあと思いました。
三軒茶屋は突然小さな路地があったり、
すぐに道が二叉になっていたり、
暗渠に往事の風景を想像できたり、
歩きがいのあるところです。
そして、さんさん歩いているといつの間にか、
下北沢に至るという寸法です。下北沢から小田急線に乗って新宿に到着したとき、どこがどうしたものか、「旅行した」という気分になっていました。「箱根に行ってきました」という模造記憶が生じそうでした。
三軒茶屋っていえば昔、タクシーに乗って「三軒茶屋までお願いします」と言ったところ、「お客さん、東京生まれだね? 東京生まれの人間はね、三茶なんて言わないんですよ。お客さんみたいにちゃんと『三軒茶屋』って言うんですよね」と言われたのですが、私全然東京生まれじゃなかった、ということを思い出しました。
というわけで今日は、二子玉川〜三軒茶屋〜下北沢と、ふだん暮らしているところとは全然違うエリアに出没してみました。二子玉川の高島屋で「にぎわっているな」と思っていたら、若い娘さんが「やっぱり人、少ないね」と言っていたので、ふだんどれだけにぎわっているのだろうと思いました。