私と雨夫さんは旅行が好きです。
感染症の問題が起きるまでは、春、夏、冬に数泊の大きめの旅行を、合間合間に日帰りの小旅行を楽しみとしてきました。車を持っていない上に飛行機が怖いので、公共交通機関で行けるところに行き先は限られるのですが、まだまだ行きたいところがたくさんあります。
感染症問題が起きてからは基本的に我慢して近所に散歩するくらいでこらえてきました。こらえきれなくなってからは、「東京都民、東京に泊まる」という酔狂なことをしてきました。
今回は両親の家(隣県)探訪の機会があって、いつも通り日帰りで考えていましたが、突如夫が「前日に家の近くまで行って、一泊するというのはどうだろう」と言い出しました。
「何を考えているんだろう」
と思いました。
両親の家は逗子からもうちょっと行ったところにあるので、その手前の鎌倉辺りで一泊して、多少旅行気分を味わいたいという話で、まあ、都内に泊まったりしているくらいだから、神奈川県に泊まってもいいというか、正直、多少ばかみたいでおもしろいなと思い、やってみることにしました。
意味不明なのですが。
日曜日の鎌倉はまあまあの人出でしたが、COVID-19 に襲われる前の水準ほどではない感じでした。また、歩き食べはご遠慮くださいという看板があちこちにあり、変わりにお店の前に椅子が並べてあったり、路地に添ってベンチがあったりして、この点は昔よりむしろ(客としては)楽なのかなあ。
串にさされて焼かれたさつまあげみたいなの、クレープ、たこ焼きと順調に粉物を食べ進めてランチとし、八幡宮へ。
晴着の人がいると思ったら七五三でした。そこここで慣れない晴着に疲れ果てたお子様たちが飴をなめていました。
行ったことがなかったので、荏柄天神にも行ってみることにしました。
雨夫さんは高校受験かなんかのときにお参りしたそうです。境内に大きな、大きな銀杏の木があってきれいでしたよ。
個人的に鎌倉のお楽しみといえば私は丸七商店街です。
ここは小さな商店が軒を連ねていて、ミニチュア雑貨や、古い瓶などを買うことができます。ベーグルのお店や、惣菜屋さんなどもあり、たいへんに楽しい数十メートルです。
この日の宿はアパートの一室。以前、伏見稲荷でもそういう宿に泊まっておもしろかったので、今回もそうしました。
完全にひとんちです。食器や調理器具、洗濯機などひととおり揃っており、「ここで暮らそうと思えば暮らせるな」という感じです。江ノ島の手前、腰越ということろです。荷物を置いて、江ノ島までお散歩してみることにしました。
外に出ると今にも夕陽が沈みそうです。
この日は江ノ島でなにやら「湘南の宝石 2021 〜江ノ島を彩る光と色の祭典〜」という謎のイベントをしているそうで、今ひとつ状況がつかめないまま、とりあえず行ってみました。
なんか大変なことになっていました。
自分のなかに解釈のために参照できる知識がないので、「ああ、なんかすごい」「はー」とずっとひらがなでしゃべっていました。謎のずんどこずんどこした音楽がずっとかかっており、ずんどこずんどこを耳にしながら紫の光を浴びているとあやしい気持ちになるのでした。
イベントスペース以外も江ノ島は絶賛ライトアップ中で、島全体がエバンゲリオンみたいな色になっていました。
はあ〜めずらしいものを見ました。
宿に帰って一杯やって寝ました。
🌙 つづく🌝