番組の途中ですが、ぽーちゃんです。
みなさん、こんにちは。
先だって(3 月 7 日)は、ぽーちゃんの吐露する心情をうけとめていただき、まことにありがとうございました。
上記にもありますが、ぽーちゃんは他人が自分のおうちに入ってくることには反対です。
ぽーちゃんが行くのはよいです。
でも、ぽーちゃんはぽーちゃんのおうちでとってもくつろいでいるので、だれにも邪魔されたくないのです。
幸い、雨子も雨夫もニンゲンであるわりに、友だちが少なく、基本的にほかのニンゲンはやってきません。
やってくるのは「点検の人」ばかりです。
「点検の人」には二種類います。
まず、水道管設備の人。この人はお風呂や台所などの水回りの配管を確認するだけなので、お部屋の奥まではやってきません。この人が来るときは、ぽーちゃん、死角になるところでじっと息を潜めています。
この人だけならがまんします。年に一度だし、部屋の奥まで来ないからです。問題は、消防設備の点検の人です。設備はベランダにあるので、この人は「失礼しまーす」と言って、お部屋を縦につっきって歩いて、ベランダに行くのです。このとき、ぽーちゃんはふすまをぴっちり閉めて、その内側で小刻みに震えています。
しかも、この人、年に二回来るのです。
ぽーちゃんは嫌です。辛いです。
ところで、みなさんは施川ユウキさんの『鬱ごはん』って読んでおられますか。
一人暮らしの鬱野たけしさんが、一人でごはんを食べるお話で、食べるまで、食べてる間、食べてから、ずっと考え事をしているのです。
ぽーちゃん、読みながら「これはたいへんなことになったのだ」と思いました。
ぽーちゃんはごはんを食べている間、あんまりたいへんなことは考えません。おいしいなとか、すっごくおいしいなとか、こんなおいしいの初めてだなとか、そんなことくらいしか考えていません。それは基本的にぽーちゃんに「食の悩み」がないからだと思います。ぽーちゃんは健康で、食べている間自分の体を意識する必要がありません。また、ごはんの心配をする環境になく、いつも何の心配もなくごはんを食べているし、食べているものについても雨子と雨夫が用意してくれるものだから、何の不安もなく食べているのです。
鬱野さんは一人でごはんを用意して一人で食べて一人で片付けるのですが、それら一連の営みがとにかく大変で、なにか抵抗感のようなものもあるようなのです。それに労力もかかっています。
この鬱野さんのところにも「点検の人」がやってきたのです。火災報知器の点検の人です。点検の人が部屋に入ってくることを鬱野さんは「侵される」と言いました。その通りだと思います。そのとき鬱野さんは食事中だったのです。ひとくちひとくち、考え込みながらもぐもぐしているとき、その人はやってきたのです。
大変なことだと思いました。
今日は、ぽーちゃん、お散歩に行きました。
そしたらさるすべりの木のはっぱが全部落ちていて、そのつるつるとした枝がまるみえになってしまっていたのです。
冬なんだなあと思いました。
ฅʕ·ᴥ·ʔฅ おしまい ฅʕ·ᴥ·ʔฅ