2018-08-31 連想 本 選考委員会の末席から遠目で見ているかぎり、寡黙で温厚で、たとえば地中海に面した小国の地主の旦那で、第一次大戦の前、小作人の要求にも寛容に応じつづけ、そのために財産(しんしょう)が細っても、『村がよくなれば、それでいいんです』と神父さんと立ち話している人を連想した。 司馬遼太郎『北のまほろば』より。 連想されている人は石坂洋次郎。石坂洋次郎もまさかこんなことを思われているとは想像もしなかっただろうなあ。