プール雨

幽霊について

思い出

 急に思い出した。

 道をてけてけっと歩いてたら向こうから大きな犬を連れた女性が歩いてきたもんで、私は端の方へとよけたわけです。したらなぜかその犬が、私の方によってきて、ちょっと困った。困ったのだが、そのとき、彼女が犬に向かって言ったのが「あなた、そんな端っこに寄らないで、堂々と真ん中を歩きなさいよ」だったので、「驚く」というのとも違う、ましてや「憤り」などとは無関係な、不思議な気持ちになりました。