プール雨

幽霊について

私信

 母にひどいこと(とても文字では書き残せないような、ひどいこと)を言われて、それが最後の一手になったという気がする。打たれ続けた体に打たれた最後の一手。

 これまでの経緯を考えると、これからまた攻撃が始まりそう。私が今、雨夫さんといっしょに出会っている結果は、いろんな過程があって生じた結果で、それを私たちは受け入れているし、それを他人がどうこう言ったからといって、気にする必要はない。でもそれを実の母にやられると、深く傷つく。あの人が生きている限り、「お前は生んだ甲斐のない娘だ」と攻撃され続ける。それらをかわす態勢をとっていないと、ほんとにどうにかなりそう。

 母が機嫌良さそうに私に暴言を浴びせてきたので、やっとのことで「ひどいこと言うね、傷ついた」と返答した。すると彼女はなにがおもしろいのか、楽しそうに笑った。ケラケラと楽しげな笑い声がするなか、私は電話を切りました。母の電話番号をガード対象にした。メールアドレスは受信拒否にした。手紙が来るかもしれないけれど、読まずに捨てる。それくらいしないと、耐えられない。母は悪いことをしたとは思っていないから、繰り返すだろう。

 目上の者は目下の人間を支配して良い、管理・監視の必要性から多少の暴力は許されるという価値観が言動にセットされてしまうと、いくら親子でも近寄れない人になる。「上の者には甘く、下の者には厳しく」では風通しのよい倫理は育たない。理不尽に耐えるのが目下の人間の役目なのだから、娘なら母親に何をされても許さなければ、そもそも生んでやったのだから、と思い込んでいるような人、こわいよ。 

 

 雨も降っているし、仕事は明日からにして、今日はしっかり休む。