プール雨

幽霊について

へそまがり日本美術展

「へそまがり日本美術」展に行ってきました。「中世の水墨画から現代のヘタウマ漫画まで、日本人の『へそまがりな感性』が生んだ絵画の数々を展望する初めての展覧会」だそうです。

遠目から見て「あれは、一所懸命描いた、ストレートに下手な絵だな」というのがあって、近づいて見たら漱石の南画でした。……単に、へた……!

時々若冲や応挙なんかがまじっていて、そういう中で見ると「あっ、うまい絵は見るのが楽なものなのだな」と思いました。

「まじか」という絵の連続で、中でも徳川家綱三つ葉葵にしつらえられたちっっっっこい、ちっっっっっこい鶏に驚きました。闘鶏のもすごかった。真横からなのよ。ひらべったい鶏が二羽……。徳川家綱といえば人名辞典のたぐいでは「幼児、狩野探幽に画を学び……」とあるような人物なのですが、「まじかよ」とふつうの音量でつぶやいてしまいました。
おもしろかったです。わたしたち、絵を描きたければ描いたらいいって思いました。