プール雨

幽霊について

さらば、騎士団長殺し

いえ〜い、よみおわったよーん、最後まで読めたよ〜〜〜ん。
生まれて初めて不愉快な気持ちになることなく、村上春樹の本を閉じました。
イデアたんは頼れるあんちくしょうでしたがイデアというよりはラングとか理では……違うのかな? 違ってもいっか! 終わってみるとメタファーたんの方がより好感持てました。下っ端メタファーたん。メタファーにも色々苦労があるのね。
このところ村上春樹は現実と物語の関係について、現実が主あるいは実で物語が従あるいは虚というのではなく、実はもっと対等なもので、物語世界で起こったことが私たちの現実に大きく影響しているのだという話を繰り返し書いて、そして失敗しているという印象です。今回も終盤、失敗、というか決壊したという感じがしました。失敗したらいけないということではないので、大いなる失敗作を次から次へと出していくのも作家の営みとしてはありなんだろうと思っています。