ノザキのコンビーフのパッケージがリニューアルしたのは 2020 年のことでした。
枕缶という名前なのですね。
巻き取り鍵がついていて、それできゅるきゅると缶の一部を巻き取ってぱかっと開ける仕様でした。
なかなか楽しいものです。これがリニューアルで変わってしまう、あの巻き取りの作業がなくなってしまうと、当時は寂しさを感じたものです。
この、いにしえのコンビーフ缶がひょっこりと出てきまして、当然賞味期限を軽く四年ほど過ぎておりました。もう、食べるしかない。さすがにもう、食べよう。
そして「コンビーフ レシピ」などで検索すると、ごはんにコンビーフをどさっとのっけて上に卵黄をのせた大胆なものが出てきます。
いやいや、私を何歳だと思っているんだ。
こちとらもう、ユッケとか、とんかつとか、全然食べたくないお年頃なんだぞ。
玉葱、ジャガイモとともに炒めてごはんにのせて食べました。決め手は黒胡椒でした。間違って山椒振るところでした。
そしてふと思い起こすのは、村上春樹レシピのコンビーフのサンドウィッチです。「思い起こす」と言った手前恐縮ですが、よく思い出せません。ただ、コンビーフを炒めるときにウィスキーを振っていたことだけは覚えています。
さらに思いいたるのは、自分はどうもそんなにコンビーフが好きじゃなくて、そのために賞味期限を豪快に 4 年も過ぎてしまっていたのだなあということです。
何の新情報もないのは申し訳ないので、もし、みなさんがあの巻き取り鍵をどうしても味わいたいとおっしゃるなら、ポークランチョンミートの缶詰が枕缶ではないかなということを申し添えて終わりとしたいと思います。そうじゃないかと思うんですよ。
ではでは。
🍖 おしまい 🐮