蝶だ。
この間にアジサイが
色づき始めてしまいました。
「この間」とはどの間かと申しますと、私が「久しぶりに行くか」と(物理的にも精神的にも)重い腰を上げて病院に行ったところ、「念のため、癌の検査をしましょう」と言われ、「はあ」とぼんやり検査され、「念のためですからね」と念押しされてからむくむくと不安になってきていたこの三週間の間です。
そもそも、「半年に一度は来い」と言われているのに一年半行かなかった。
でも、その間健康診断は受けていて、特段何もなかった。ただ、「あの〜別に慌てなくてもいいですから、病院は行って下さいね〜」と釘を刺された。
特に何の自覚症状もなく、「要経過観察」という状況です。
ところでこの経緯とは 100% 関係なく、老いを感じる。
固有名だけでなく、普通名詞が出てこなくなってきた。「リサーチ」という単語を言おうとして「リクルート」と口にしてしまい、「リクルートじゃなくてえーとえーとベネッセでも東進でもなく」と回路が別口になり、そこで「一旦待て」となって「りーりーりーりー」としばらく苦悶しなければならなかった。
新しく買った炊飯器を洗うとき、部品をばらしてもどすのに苦労した。
今までこんなことはなかった。
いや、まあ、あった。もともと。すいません、何言ってるんだか。
思い起こすのは YMO の三人が 2008 年くらいに、「体温計のぴぴって音が聞こえない」「虫の声が聞こえないからサンプリングして聞いちゃう」などと話していたことです。
私もしかして今、あのときの幸宏くらいの年齢か? 体温計のぴぴが聞こえなくなる年ごろ?
いや、さすがにそんなことはなかった。
でもあと少しでぴぴが聞こえなくなるのか。
検査の結果、癌はなかったので私は心配から解放されました。
そして、受付で半年と言わずに四カ月後の予約を取りました。
ワンシーズンに一回来ると誓います。
今日からまじめに生きます。
医者に言われてうれしい言葉第一位は「気にすることない」です。
病院から出ると表のバラがことさら美しく見えました。
そしたら暑くてサ。
近くの喫茶店に入ったらメニューがなくて自動的にランチを食べることになり、それがかようなメニューで、
おいしかったです。おいしかったけど、内臓からぽかぽかになり汗だくで、
帰りがけにソフトクリームを食べ、
ちょっと昼寝してからサイダー飲みました。
そんでもまだぽかぽかしてます。
🌴 おしまい 🎐