プール雨

幽霊について

雨の青梅とざべすとアフタヌーンティー

 自分以外にあるじをもたないみなさま、おはようございます!

ぬいぐるみの写真。エプロンドレスを着たくまががカーテンのかげから顔を出している。

ざべすよ!

 お久しぶりの日曜日さん到来を、ざべす辺境伯国よりお知らせします。みなさんのところにも日曜日さんが到着していると思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

ぬいぐるみの写真。エプロンドレスを着たくまが空を見ている。

日曜日さん、おむかえしました

 話は変わりまして、みなさんは「多摩」ってご存じですか。東京の多摩です。

 ざべすの城は多摩のなかにすっぽり収まっているので、ざべすからすると「おとなりさん」のような親しみがあります。雨子はそこで「労働」も「納税」もしているそうです。雨夫はさらに多摩の外側に出て働いているのだそうです。労働をして、外貨をかくとくしないと、「生活」が難しくなるからです。ということは、ざべすの城には一部、多摩の通貨があるってことですね。

 今日は、そんな二人と、雨夫の勤め先の同僚の方とざべすたち、つまり、ニンゲン三人と一緒におでかけした日のことをお話しします。たくさんある多摩の遊び場所の中で、この日選ばれたのは青梅でした。

栗の木の下を撮った写真。

栗のいがいががいっぱい落ちてました

 雨子の法力がなぜか効かず、雨でした。ざべすは雨子をぽかぽかぽかとたこ殴りにしました。

 日向和田駅というところで電車を降りて、雨の中てくてく向かったのは、ローズタウンティーガーデンという、紅茶のお城です。

青梅市にあるローズタウンティーガーデンというカフェの写真。もとは結婚式場だったお城のような建物。

じゃじゃーん

 もともとはここで結婚式をしていたのだそうです。結婚式場をやめたあと、数奇な運命でアフタヌーンティーのお店になったのだそうです。

 ざべすにぴったりな空間です。

ローズタウンティーガーデンのテラスの写真
ローズタウンティーガーデン内階段の写真
りっぱなお城です!

 入城すると、たくさんある茶葉のなかから好みのものを選ぶ儀式があります。ざべすはよくわからないけれど、りんごのにおいのする紅茶にしました。着席すると、紅茶の時間が始まります。

ローズタウンティーガーデン内の写真。テーブルの上に紅茶が出ている。

銘々のティーカップでいただきます

 甘いものの前に、スープとサラダで精を付けます。

お皿に山盛りのサラダの写真
きのこのスープの写真
おいしかったあ

 サラダを食べながら、ニンゲンたちは「子どものとき、サラダって興味なかったですよね」「食べる意味がわからないっていうか」という、よくわからない話をしていました。

 ざべすも平素、そんなにサラダは食べないのですけど、このサラダは色とりどりで豪華でおいしかったです。スープはきのこで、食べると元気になるようでした。そこで満を持して運ばれてきたのがこちらのタワーです。

アフタヌーンティースタンドの写真。三段のスタンドに、サンドウィッチやスコーンなどのおやつがきれいにのっている。

ばばーん

アフタヌーンティースタンドの写真。三段で、上が焼きたてスコーン、真ん中がいろんな甘い物、下がサンドウィッチ。

じゃじゃーん

 いちどう、だいこうふんです。ぐるぐるまわって、あっちから見たり、こっちから見たり。真横から眺めたら上から眺めたり、それはそれは大騒ぎでした。

 ひとしきり大騒ぎしたあとにいただく胡瓜のサンドウィッチは格別でした。小さくてかわいいものをひとくちひとくち「おいしいね」と言い合いながら食べたのです。

デザートの写真。お皿に三種類の小さなデザートがのっている。ミニパフェ、ケーキ、クッキー。

おいしかったの

 絶対、絶対、またくるわね、とお店の方と握手してお別れました。みなさん、すっごく優しくて、手があたたかったです。

 次は青梅の辺りに来たら、必ず行きたいところ、澤井です。澤井駅で降りると目の前にある小澤酒造さんに遊びに行くのです。この日はいつもと趣向を変えて蔵見学のツアーに参加しました。

小澤酒造、酒蔵見学スタート地点の写真。蔵の入り口。木の桶をつかったテーブルが部屋の真ん中に三つある。

頼もう!

 ガイドさんにつれられて、いろんなところからお見えになったお客さんたちと一緒に酒蔵の中をずらずら歩いて行くのは、それだけでちょっとおもしろかったです。

小澤酒造、酒蔵内の写真

小澤酒造、酒蔵内の写真

こういうところを行きました

 涼しくって、いいにおいしました。

 蔵の中は年間を通じて温度がかわらないので、酒造りにぴったりなのだそうです。お酒の造り方は難しいので省略しますが、仕込んだお酒をしぼるじゃばらの機械がかっこよかったです。

日本酒を濾過する機械の写真

あのじゃばらみたいなのでお酒を濾過して、じゃばら内に残るのが酒粕だそうです

ふと見ると機械が稼働中でどうどうと透明の液体がホースから出ていたので、

じゃばらの機械を通じて出てきた液体がタンクに入っていくところを撮った写真

じゃぶじゃぶ

うわあ、日本酒が出来てる、日本酒だ日本酒だと騒いでいたら、ガイドさんが「いえ、これはただの水です。洗浄中なのです……」と教えて下さいました。ざべすはちょっぴり恥ずかしかったです。

 この日、いちばんどきどきしたのが、仕込み水が出ている横井戸に入れたことです。

井戸の入り口の写真

行きまーす!

このとき、海外からお見えになった方々とお互いに写真を撮りあって、ざべすはそれがうんと楽しかったです。

井戸の写真

水がどんどんわいています

小澤酒造の写真。蔵から出たところ。

楽しかった

小澤酒造入り口の写真

また来るからね

 この蔵のお向かいに澤ノ井園という、すてきなワンダーランドがあります。カフェや利き酒処、お豆腐料理が食べられるお店などが川沿いにあって、どうどうと流れる多摩川を見ながらお酒を飲めるのです。

お酒の写真。おちょこに日本酒が入っている。おつまみに味噌こんにゃく、はたけのお肉など。

飲みます

澤ノ井園から見える多摩川の写真

眺めます

日本酒の写真。小澤酒造、純米吟醸「東京蔵人」。生酛造り。

更に飲みます

多摩川の写真

見つめます

 ざべすたちはこんな風にしてうんと飲み、べろべろになり、帰りの電車を逃しました。

澤ノ井園から多摩川にかかっている橋の写真

どうしましょうねえ

赤く紅葉した葉っぱの写真

どうしましょうか

 それで、一駅歩くことになりました。

 川沿いに遊歩道があるので、そこを元気に歩きます。

多摩川沿いの道の写真

歩こう、歩こう

多摩川の写真

雨もやんだことだし

 もう少ししたら紅葉も進んで、そしたらまた、すっごくきれいなんだろうなと思いました。

川のとりかこむ豊かな緑の写真

今もきれいです

 途中で「電車を逃したからといって、ひまつぶしに一駅歩くというこの選択は正しかったのだろうか」ということが話し合われる瞬間もありましたが、一同は無事、御嶽駅に到着。

御嶽駅の写真

堂々たる御嶽駅

 次の電車にちょうどいい時間に着いて、無事帰ることができました。

 多摩地区はひろ〜くて、遊ぶところも休むところもいっぱいあります。今日はその中でもざべすの行きつけ、ローズタウンティーガーデンと澤井園というゴールデンコースをご紹介しました。おすすめです(ただ、時刻表はよくご覧ください)!

 では、また来週お目にかかります。

 よい日曜日をおすごしください。

☕ ちぇりおですわ 🍷