自分以外にあるじをもたないみなさま、おはようございます!
お久しぶりの日曜日さん到来を、ざべす辺境伯国よりお知らせします。みなさんのところにも日曜日さんが到着していると思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
話は変わりまして、みなさんは「多摩」ってご存じですか。東京の多摩です。
ざべすの城は多摩のなかにすっぽり収まっているので、ざべすからすると「おとなりさん」のような親しみがあります。雨子はそこで「労働」も「納税」もしているそうです。雨夫はさらに多摩の外側に出て働いているのだそうです。労働をして、外貨をかくとくしないと、「生活」が難しくなるからです。ということは、ざべすの城には一部、多摩の通貨があるってことですね。
今日は、そんな二人と、雨夫の勤め先の同僚の方とざべすたち、つまり、ニンゲン三人と一緒におでかけした日のことをお話しします。たくさんある多摩の遊び場所の中で、この日選ばれたのは青梅でした。
雨子の法力がなぜか効かず、雨でした。ざべすは雨子をぽかぽかぽかとたこ殴りにしました。
日向和田駅というところで電車を降りて、雨の中てくてく向かったのは、ローズタウンティーガーデンという、紅茶のお城です。
もともとはここで結婚式をしていたのだそうです。結婚式場をやめたあと、数奇な運命でアフタヌーンティーのお店になったのだそうです。
ざべすにぴったりな空間です。


入城すると、たくさんある茶葉のなかから好みのものを選ぶ儀式があります。ざべすはよくわからないけれど、りんごのにおいのする紅茶にしました。着席すると、紅茶の時間が始まります。
甘いものの前に、スープとサラダで精を付けます。


サラダを食べながら、ニンゲンたちは「子どものとき、サラダって興味なかったですよね」「食べる意味がわからないっていうか」という、よくわからない話をしていました。
ざべすも平素、そんなにサラダは食べないのですけど、このサラダは色とりどりで豪華でおいしかったです。スープはきのこで、食べると元気になるようでした。そこで満を持して運ばれてきたのがこちらのタワーです。
いちどう、だいこうふんです。ぐるぐるまわって、あっちから見たり、こっちから見たり。真横から眺めたら上から眺めたり、それはそれは大騒ぎでした。
ひとしきり大騒ぎしたあとにいただく胡瓜のサンドウィッチは格別でした。小さくてかわいいものをひとくちひとくち「おいしいね」と言い合いながら食べたのです。
絶対、絶対、またくるわね、とお店の方と握手してお別れました。みなさん、すっごく優しくて、手があたたかったです。
次は青梅の辺りに来たら、必ず行きたいところ、澤井です。澤井駅で降りると目の前にある小澤酒造さんに遊びに行くのです。この日はいつもと趣向を変えて蔵見学のツアーに参加しました。
ガイドさんにつれられて、いろんなところからお見えになったお客さんたちと一緒に酒蔵の中をずらずら歩いて行くのは、それだけでちょっとおもしろかったです。
涼しくって、いいにおいしました。
蔵の中は年間を通じて温度がかわらないので、酒造りにぴったりなのだそうです。お酒の造り方は難しいので省略しますが、仕込んだお酒をしぼるじゃばらの機械がかっこよかったです。
ふと見ると機械が稼働中でどうどうと透明の液体がホースから出ていたので、
うわあ、日本酒が出来てる、日本酒だ日本酒だと騒いでいたら、ガイドさんが「いえ、これはただの水です。洗浄中なのです……」と教えて下さいました。ざべすはちょっぴり恥ずかしかったです。
この日、いちばんどきどきしたのが、仕込み水が出ている横井戸に入れたことです。
このとき、海外からお見えになった方々とお互いに写真を撮りあって、ざべすはそれがうんと楽しかったです。
この蔵のお向かいに澤ノ井園という、すてきなワンダーランドがあります。カフェや利き酒処、お豆腐料理が食べられるお店などが川沿いにあって、どうどうと流れる多摩川を見ながらお酒を飲めるのです。
ざべすたちはこんな風にしてうんと飲み、べろべろになり、帰りの電車を逃しました。
それで、一駅歩くことになりました。
川沿いに遊歩道があるので、そこを元気に歩きます。
もう少ししたら紅葉も進んで、そしたらまた、すっごくきれいなんだろうなと思いました。
途中で「電車を逃したからといって、ひまつぶしに一駅歩くというこの選択は正しかったのだろうか」ということが話し合われる瞬間もありましたが、一同は無事、御嶽駅に到着。
次の電車にちょうどいい時間に着いて、無事帰ることができました。
多摩地区はひろ〜くて、遊ぶところも休むところもいっぱいあります。今日はその中でもざべすの行きつけ、ローズタウンティーガーデンと澤井園というゴールデンコースをご紹介しました。おすすめです(ただ、時刻表はよくご覧ください)!
では、また来週お目にかかります。
よい日曜日をおすごしください。
☕ ちぇりおですわ 🍷