三十三 昔のこと。 男に、摂津の国は菟原(うばら)の郡に通っていた女がいて、その女が「彼が今、京に行ったら、ここには二度と戻ってこないだろう」と思っているような様子だったので、男はこう言った。 葦辺より(葦が生い茂っている岸の辺りから 満ちく…
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