プール雨

幽霊について

おこもりのおばちゃまよ

 夏は薄暗い部屋でミステリが最高ね。

 おばちゃまが好きなのは、それまで見ていた風景が終盤でがらっと変わって見えることね。

 一等好きなのは、「実は何もなかったのに、他人の秘密を待望する我々がそこに事件を見出そうとあがいていただけなのである」式のものね。次に好きなのは、「現実を直視しない理想家と思われていた人物こそがもっとも醒めた目で世界を見ていた」式のものよ。今朝読んだのがそれね。ネタバレになるからどの作家の何とは言えないけど、おばちゃま、ぞくぞくしたわ!