プール雨

幽霊について

家族との会話を晒す

見返しに

オットー「これどうかなあ(今日買った新刊をめくり)……ううううう(困)」 私「どうしたと?」(福岡が舞台の小説を読んでいるのであっという間に口調が移った)オットー「うーん」私「二段組だったと?」オットー「うーん」私「いきなり『ビッチ』って書い…

以心伝心と私 第二話

夫「君は小説とか映画について、それは僕の好みだとか僕には無理とかあらかじめ言うじゃない」 私「(それをやめてくれって話かな)うん?」 夫「大体そのとおりなんだよね。君は僕のことをわかってる……」 私「うん……?」 夫「(本を手にとって)でもこの本…

そうだねそうだね

夫「雨ちゃん、締め切り、いつ終わるの?」 雨「……締め切りに関して『終わる』っていう表現はおかしい……締め切りはあったりなかったりきたりこなかったり、『いつ』っていうならわ」 夫「(切り込んで)うんうんうんそうだねそうだねそうだね、締め切り、い…

自分の何割かは自分じゃない

(ダイエット食品かなんかのCMで体脂肪率 65 % という数字を見て) 夫「65 %…!」 私「たいへんだ」 夫「たいへんだねえ」 私「自分の半分以上が自分じゃないってことだからね」 夫「そうだね……」 私「『そうだね』じゃないよね」 夫「そうだね……(悲しそ…

夫婦とポー

萩尾望都ファンの夫は昨日から何度も「でもさあ、漱石が長生きして 40 年後に『それから』の続編書いたら読むでしょ?」と繰り返しています。まあ、読みますわね。そりゃ読みます。代助が翻訳の仕事をもらってなんとかかんとかやっていくものの、わりと最初…

ネタバレと夫

仕事で若者向けの小説を読まねばならず苦悩する夫。 私「オットーにはつまらんかもしらんね。」 夫「読んだの? あらすじ教えて!」 私「ええっと、天才数学者が……」 夫「けっ!」 私「恋をして……ねえ、ネタバレしていいの?」 夫「だめ!」

スケジュール

夫「そんなにももちが好きならライブに行ったらいいじゃない」 私「ももちの三日後にフェスがあるんだもん。体力的に無理」 夫「三日後なら大丈夫でしょう!」 私「ムリムリ。仕事もあるし」 夫「まずそれを先に言うよね。」 ってことで、今年の WORLD HAPPI…

女子会

雨夫「(メールをチェックしながら)……あっ、あのね……急なんだけど、◯◯さんと◯◯さんが、今夜女子会どうですか? って……」 雨子「えっ、私はいいけど……(自分が誘われたと思っている)」 雨夫「そう、じゃあ……行ってくるわね」 雨子「あっ(あーたが誘われた…

冷蔵庫に首

オットー「なんであんな予告見て、その映画を見ようって思ったの?」 (参考「あんな予告」) 私「冷蔵庫にマネキンの首を入れて、その首と会話をして正気を保っている男が、恋に落ちてその子を部屋に入れる入れないでどたばたしたあげく、ほんのちょっとだ…

機会

夫、突然「いつも僕の趣味に付きあわせてごめん」と謝罪(休みの日には基本的に夫の行きたいところに行っていることを指して)。チャンスなので「今やってる、『どう見てもビーバーちゃんのお人形がゾンビ』っていうのが見たい」と要求。「僕ちょっとゾンビ…

朝刊に「マッドマックス」

朝刊に「マッドマックス」が「みんな知ってる、みんな大興奮の映画」として載っていたのを読んでオットーが「ねえ、知ってる? ぼく全然知らないんだけど」と言うので、原稿用紙一枚程度でコンパクトに説明してあげた。 雨子「だから、おもしろいよ。こわそ…

じゃ、僕食べよう

コンビニにておやつを選んでいて、メイプルシロップとマーガリンの挟まったパンがあったので「私はこれを食べたいがひとつだと多いので半分食べてくれるか」と彼に問うたところ「喜んで」とおっしゃるので安心してそれを手に取りました。一方、彼は「じゃあ…

あらし〜

叔母「ねえ、あなたって、あらふぉー?」 私「そうねえ、あらうんどふぉーてぃ。あらふぉー」 叔母「私は?」 私「ええと、あらうんどしっくすてぃ…」 叔母「あらし〜ヽ(´ー`)ノ」 というだけの話を電話で、さっき。

夏と心霊と私

雨子「あっ、イギリスかよ」 雨夫「あ〜、じゃ、だめだ」 子「伝統芸だもんね。本気になれないよ〜」 夫「……あっ、あ〜、わかってないな〜」 子「こんなにはっきりしてちゃダメだよね」 夫「勘所がわかってないな」 子「これ、あの男の子の卒制でしょ」 夫「…

ルサンチマン

雨子「……ルサンチマン(単に目の前の文字を呼んでいる)」 雨夫「……ルサンチマン、という男(何かを受信)」雨子「……!?」雨夫「……ルサンチマーン!(デンジマーン! みたいなノリで)」雨子「……完敗戦隊、ルサンチマン!」雨夫「ひど!」雨子「全敗戦隊、…

「治る」

従姉妹の子は妄想癖があって、しょっちゅうぼんやりしてるそうです。 「でもさ、雨子が子どものときもこんなかんじだったし、いつか治るんだろうなって安心はしてるー」 と、言われました。 えーと、「治る」!?

ポイント

ある日。 男「へい! 次の僕の休み、長瀞にいかないかい!」 女「私休みじゃないもん」 別の日 男「へい! 長瀞が遠かったら秩父に行かないかい」 女「だから、私、休みじゃないもん」 そしてまた別の日 男「へい! 僕と単線に乗りに行かないかい!」 女「(…