プール雨

幽霊について

「クロニクル」

「クロニクル」(ジョシュ・トランク
・似たような話はいくらでもあるけど、これは辛い。
・それは三人のキュートさのせいでもある。
・ラストがすごくよかった。換気扇の音を聞いても彼らが飛んでるのかと思う昨日今日。

 

きちきちっと隅々までおもしろかったなあ。情報を遮断して見に行ってよかった。文体と内容の重なり具合も良かったし、ひとつひとつ、ぽろぽろっとアンドリューの足場(そもそも、ない)が崩れていく描写も、ひどい話だけど、なにひとつ納得出来ないことはない。あそこで仲良くなる女の子がもうちょっと優しかったら、マットの恋がかなう日があの日でなかったら、お父さんがひとこと謝っていたら、そのうちのひとつでもそうなっていれば、全然違う結末で、そのどれもアンドリューにはどうしようもないこと。「どうしようもないこと」として描かれていくのがシビアでもあり、優しくもあり。視線のあり方も痛ましかった。