プール雨

幽霊について

『パワー・ゲーム』

『パワー・ゲーム』2013 年、ロバート・ルケティックとみなさん製。


ジョック(ハリソン・フォード)vs. ニック(ゲイリー・オールドマン)の延々続いた泥仕合にアダム(リアム・ヘイワーズ)が巻き込まれ、父も親友も恋人もそして命まで失いそう、どうなる!? という映画なんですが、ジョックとニックの経費をたっぷりかけた泥仕合がすごすぎて、ニックの陣営には「心理学を修めました、私、人の顔を見ればその人がわかります」っていう人もいるのにこの追いつめ方はなんか腑に落ちないぞとか、人は開発中の商品のデータを家に持ち帰るものだろうかとか、どうしてその線から情報が得られると思ったのだろうとか、色々と「おやっ」と思うところはある。

冒頭 15 分くらいで主人公のだめさとよわさと状況のきつさが描かれていて、下手な映画ならこの主人公がただただひたすら感じ悪くて途中で「どうでもいいや」っていう気になるようなストーリーラインの上を、ギリギリセーフな感じで行くアダムだった。無理難題をクリアできそうにない感じとか、無理してる感じとか良かった。
全体的に登場人物があまり優秀でない感じに見えるのはどうだろう……と思いつつ、でももしかしてそこがいいのかなあ、とか。
弱点はいっぱいあるんだろうけど、最後まで興味を失わず見ることができました。「キス & キル」「キューティ・ブロンド」の監督なので、また次回作を期待します。
アダム、どこかで見たと思ったら、マイティ・ソーの弟なのね。いかにも優しそうな人でした。