プール雨

幽霊について

『パルプ・フィクション』("Pulp Fiction" 1994 クエンティン・タランティーノ)

パルプ・フィクション』("Pulp Fiction" 1994 クエンティン・タランティーノ)(「午前10時の映画祭」にて)

  • この話はこれがベストの語り方で、これ以外ないという感じがするので、観客として素朴な気持ちでいられるのがいい。
  • ミアとヴィンセントで何の話をするかということが問題で、それがああした、これ以上ないかたちで決着したり、ジュールスの話に思いがけない聞き手が登場することで「お話」として成就してしまったり、それでいてブッチは彼を祝い、縛り、支え、苦しめてきたその長い話をおそらくまだだれにも聞かせてはおらず、それはまた別の話になるという、だれがだれにどんな話をするかということをめぐるドラマを含みながら、この映画がラストにあの場面を持ってくるというのがいい。
  • 長年の夢であった、「劇場で、トラボルタ、サミュエル、タランティーノといっしょにコーヒーを飲むこと」がかないました。