ドラゴンハイボールというものを飲みました。
おいしかったです! 焼いた肉にぴったりの、すてきな飲み物でした。
それで、ドラゴンとくれば、『モータルコンバット』だなと思い、アマプラで拝見しました。
劇場公開が 2021 年 6 月で、緊急事態宣言中、波で言うと第 4 波が下がりきらないうちに第 5 波が来て、だがしかしオリンピックはやるのだ絶対、とか言ってた時期です。オリンピック開催するんだから、国はともかく東京としては、だれでもウエルカムな状況を構築するんだろう、少なくとも、という希望は完全に打ち砕かれ、医療は逼迫し、ベストの選択は「中止」だと思われた頃です。
『モータルコンバット』を映画館で見て、脳をじゃぶじゃぶ洗いたいなという気持ちは強かったのですけど、都会に行くのをためらっているうちに見逃してしまいました。
COVID-19 が落ち着いたらそういう、緊急事態宣言中につき見逃した映画のリバイバル上映をしてくれないかなと期待していました。できればスクリーンで見たい! が、全然落ち着きません。今夏はインフルエンザもいっしょにはやっていますし、学級閉鎖も相次いでいるようです。
リバイバル上映、お願いします! とか吞気なことをいえる状況はやってきそうにありません。
しぶしぶ、アマプラで見ました。PC の小さな画面で。
PC の小さな画面から風が吹きました。
17世紀、日本。山里に妻子とともに静かに暮らすハサシ・ハンゾウ(どっちが名前か不明)のもとに刺客がやってきます。名前はビ・ハン。見るからに強い。でも、ハンゾウも強いです。
この二人の戦いの背後では、まだおさない赤子が床下に隠され、決着がつくと、突如現れた目の光る浅野忠信により床下から救出されます。
そのときの赤子の期待に満ちた、きらきらとした目がたまらない!
赤子、ここでだれを疑うことも、恐れることもなくのびのびと幸福に暮らしていたようです。強い子です。
すばらしい物語のはじまりです。
その後、舞台は人間界と魔界を行ったり来たりしまして、魔界と人間界とで過去十回、戦ってきて、人間は九回負け、後がないそうです。十回勝つとなにか起こるそうです。なにかはわかりませんが、魔界は大地がヒビ割れているので、かれらも緑豊かな土地に行きたいのかもしれません。
敵、魔界の魔法を使える魔神で、人間は人間なので圧倒的に不利なのでは……。
でも、人間界にもドラゴンの印を戴いた選ばれた人がいて、その人が奥義に目覚めると、魔人相手に互角に戦えるそうなので、希望を捨ててはいけません。
このとき、ドラゴンの印のある男二人を修業先の寺院に先導する人が、印はなくとも、すっごく強い人で、この人、これからどうなるの? と興味がわきました。
奥義への目覚め方は人によるようで、先に目覚めたマスターたちは怒りや苦痛を利用して目覚めを誘います。
終盤、人間たちがそれぞれに目覚めていき、姿もたいへんにかっこよくなり、わくわくしました。龍がかけめぐりました。
〜お気に入りメモ〜
- 主人公コール、弱いボクサーというのがいい。ハンゾウとおなじ、チョーズンの印はあるものの、優しくて弱い。この人の目覚め方がスムーズで美しい。
- カノウはグラフィックノベルを描く。
- カノウのともだち、飛行機を貸してくれる謎のおばあさん、ワンシーンだけなのに目に焼き付けられる。
- 目がひかってる。
- 目からビームが出る。
- コール、苦痛では目覚めず。
- とにかく目が光るのがいい。
- 見た目が山岸凉子の漫画みたいな人が出てきた。かっこいい。
- コールの妻子、ほぼ無抵抗にコールの状況を受け入れ、「かっこいいスーツ」など、しゃれたコメントを。ほのぼの。
- ハサシのブラッドラインは四千年生き続けるそうです。どの地点から四千年で、今何年目なのだろう。
- ソニアが正攻法に、まるで主人公のように龍の印を得る。
- ハサシ・ハンゾウ・スコーピオン
- コールの妻子無事。
- あいむいんぷれっすとぅ(目が光る男のコメント)。
すでに歴史ある作品で、いきなり見てもなんにもわからないかもしれないと心配していましたが、ラストの『市民ケイジ』以外は大丈夫でした。
主人公の雰囲気が印象的で、彼があんまりややこしくなく、まっすぐこつこつと考えていくのもよかったし、彼を成長させるためだけにあるようなストーリーじゃなかったのもよかったです。見ていて脅されているような気分にならず、ただただ、コールやソニアと一緒に歩みを進められる、楽しい映画体験でした。
🎦 おわり 🎥