生活していると、たまに「これはすごくいいな」と思う曲があって、メモしておきます。そのメモを元に繰り返し聞いて、その繰り返しがある程度溜まると、「よし、CD 買うか!」ということになります。CD は物質なので、購入して、もって帰ってふくろをべりべりと開けて、いらないものを捨てて、いるものは日頃の置き場所を決めて、といった一連の「お迎え」の仕事があります。そのプレッシャーがあるので、相当「いい曲だ!」と興奮していたとしても延々「気になる曲リスト」に収まったままのものもあります。赤い公園は気になるリストに入れてから実際に物理アイテムを買うまで 3 年くらいかかって、そして、聞き始めてすぐ解散した……。
大体世の中の流れの 3、4 年遅れくらいで進む音楽生活です。もっとかも? 今、少女時代や Wonder Girls 聞いているし。
そんな私が無目的に発表します。
🎼 今、ブックマークしてる曲 2023 🎶
Sidney Gish "Filming School"
今年 2 月にリリースされたシドニー・ギッシュのシングル。同録の "MFSOTSOTR" も好きです。ニュージャージー育ちのシンガーソングライターで、 最初にリリースしたアルバムのタイトルが "don't call on me" だってところも好きです。まだ何も知らないから「好きです」しか言えないな。「ふくれっつら」「ふて寝」あたりの語彙が似合う。
聞く度に「シドニー・ギッシュばかり朝から晩まで聞いている人生もいいな」という気がします。
Wilco "Sunlight Ends"
今年リリースされたアルバム "Cousin" の "Sunlight Ends" をブックマークして、「いつか買おう」という気持ちでいます。「僕は世界のいとこだ」というアルバム。言われてみればそうかなあという感じがします。いとこくらいの立ち位置と距離感でみんなを繫ぎ直そうとして、繫げなかったり、繫げたり。「この世界から生まれるものとして、マシな方のもの」を拾い上げたり、拾いきれなかったり。
Two in a Car Crash "Perceptions of Me (feat. Haruomi Hosono)"
これは、漫然と聞いていて「あれっ、なんだろこの曲! いい!」とよくよく見たらそこに "feat. Haruomi Hosono" の文字があったという。でも情報にはまだたどり着いていないです。「(本人の)おばさんとトム・ヨークにほめられた」以外のことがわからない。
Dirty Projetors "No Studying"
Dirty Projectors が 2020 年に連続でリリースした 5 枚 EP の最後の 1 枚に入っていた曲。連続リリースされると速度についていけないので、目の端では捉えていましたが、今やっと私の脳にも到達しました。いい曲ですね。Dirty Projectors はビョークといっしょにやった "Moutnt Wittenberg Orca" を今年買いました。彼(ら)はいつ聞いてもおもしろいことをやっていて、音楽って楽しいなと思わせてくれます。
KIRINJI「I💗 歌舞伎町」
KIRINJI が時々歌う、おじさんが若い人を心配している歌。でもそのおじさんは「居場所がないのはテメエのほうだろ!」って言い返されてしまうようなおじさんなんですよ。その声すら自分の中から響いてくる、「氷河期に閉じ込められてる」語り手の行き場を求める声が世界の入り口になるという。
Ella Grace "I Wonder"
この曲で知ったので、まだ何も知らない。無印で ella grace で検索するといろんな SNS 上のいろんな ella grace さんが上がってきてしまうのでした。かといってカタカナで検索すると伊勢志摩や琵琶湖のキャンプ施設が上がってきてしまうのです。まだ何も知らないけど、「ちょっといいな」と思っています。この、「ちょっといいな」と思ってる相手がロンドンにいるというのが健康にいいわけです。あのひと今何してるのかなと時々思い出す相手がロンドンで音楽つくってるというのが。もちろん、ロンドンじゃなくてもどこでもいい。どこかであれば。
🎶 おしまい ♪