プール雨

幽霊について

生活と音楽

 最近ふと数えてみたら、十枚かそこらの CD を延々繰り返し、それもほぼ同じ順番で聞いていることが判明しました。

 朝は大体、この三枚です。

雨あがる

雨あがる

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消えない

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 あまり早朝にずんどこずんどこするわけにもいかないので、コトリンゴ『雨の箱庭』とイ・ラン『神様ごっこ』を聞きます。そしてひととおり、近隣の「行ってきまーす」的な音声を聞き届けたら、赤い公園の豪華な 5 曲入り EP『消えない』を聞いてスクワットなどをします。スクワットはせず、単に聞いていることもあります。

 その後はイ・ラン『オオカミが現れた』、the National "I am easy to find"、Yo La Tengo "Fade"などを聞いていますと午前が終わります。

 午後はついうっかり午後ローを見てしまうことがあります。昨日もついつい『光る眼』(Village of the Dammed)を見てしまいました。朝、村中の人がみんな気絶して、目覚めたら女性達が妊娠していたというもので、最初の 15 分が大胆でおもしろかったのでついつい。わけもわからず妊娠してしまった女性たちの頰を札束ではって中絶させないという悪辣な展開を、女性科学者ひとりに任せていて、あくどいなあと思いました。女性と科学者が悪者になるのはアメリカ製パニック映画の定番とはいえ、ふっと映画に対する集中力を失ってしまいました。終盤、つれあいを亡くして一人になってしまった人たちがキーパーソンになっていくのはおもしろかったです。

 午後ローが終わると否応なしに労働タイムの再開なので、元気を出すために赤い公園の『赤飯』を聞くことが多いです。

西東京

西東京

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 夕方はよく、同じ赤い公園の『純情ランドセル』を聞いています。

ショートホープ

ショートホープ

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 最近はここに柴田聡子『ぼちぼち銀河』が加わりました。


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 柴田聡子はイ・ランとの共作もあって、以前からちょくちょく聞いていたのですが、この「ぼちぼち銀河」という一枚のアルバムがまとまってリリースされてとても嬉しいです。

 夜は Elephant Gym を聞くことも多いです。


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 時折勢いで、Elephant Gym さえあれば何もいらないという気持ちになることがあります。それくらい、何もかもが好みです。でも、私にはコトリンゴとイ・ラン、赤い公園、柴田聡子、Yo La Tengo、the National がどうしても必要で、ほかにも、毎日聴くわけではないがたまに無性に聞きたくなるものがたくさんあるので、一時の激情に身を任せるのは危険です。

 最近ではフィロソフィーのダンスがアルバムをまとめてくれたのも嬉しかったです。とても夜っぽいアルバムなので、夜に聴いています。

 女性アイドルの曲はどうしても歌詞が気まずくて長時間聞くのには向かないのですが、フィロソフィーのダンスはずっと聞いていられます。


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 特にこの「ヒューリスティック・シティ」はおそろしいほど聞き飽きないので、時折「ヒューリスティック・シティ」以外なにもいらないという激情にかられることがあるほどです。

 メジャーデビューしてからの曲はすこし、日本の女性アイドルらしい気まずさがあるので、CD を買うかどうか躊躇しました。でも、PC で歌詞を見ながら聞くから気まずいのであって、スピーカーから流れる曲を離れたところから聴けば大丈夫なのでは? と予想して買って大正解でした。

 女性アイドルの歌が、ネオリベ×フェミニズム的な息苦しさをまとっていて、ややもすると自己啓発的になるのは社会の側の要請であって、どうしようもない部分もあります。「女の子」はマイナスからスタートするので、何かを言うときはどうしても一定の手続きが必要になります。でも、フィロソフィーのダンスは、メンバーが大人で、そこからひょいっと抜け出してもっとアナーキーな方向へ行く可能性もあるよなあ、この調子だと、と期待しています。

 

🎧 おしまい 🎶