プール雨

幽霊について

最近見た映画に多少のネタバレコメント

密偵 イ・ビョンホンの出をおさえるか、全然出ない方が良かった。伝説の人的な感じにしてほしかった。最後に電話で声だけ聞くとか。そして「ボレロ」に絶賛のコメントもあるそうですが、勘弁してほしかった。「ボレロ」のせいで「べろべろばー」感が出てしまい、残念でした。
『マスター』 イ・ビョンホンは恐ろしくて良かったです。カン・ドンウォンともう一人の若造チームではとても太刀打ちできない感じがあふれていました。『密偵』も三人が密談するシーンは「今、コン・ユの胃壁が充血しているに違いない」という感じがして、シーンとしては良かったけどイ・ビョンホンいなくても良かった。ガンホたんはもっとだらだらと巻き込まれていってほしかった。でもあのガンホたんが、明らかな嘘はあんまり言わないのは役柄的におもしろかったし、そこに巻き込まれる種もありました。あと『マスター』は「まねしたい、ひねりの効いた悪態」がたくさん出てきて楽しかったです。

密偵』のおすすめポイントはやっぱりガンホたんの、「うっかり言葉にして引き返せなくなる」感じ。この手の映画ではむしろ「平気で嘘をつく人物」ばかりだとサスペンス度が下がっておもしろくないと常々思っているのですが、そういう私の期待に応じてくれる映画で、そこがよかったです。
思い出したのは『誰よりも狙われた男』。愛や正義のためであれ、(ちょっとした)嘘をつくことや、相手の心の触れてはいけない部分に言葉でくいこむことを激しく拒否する物語で、あれをもう一度見たいという気持ちになりました。ムーミンカップでまずそうなコーヒーを飲むところも魅力。