特急ラビューをご存じで?
銀色のボディに包まれた、すてきな電車が池袋〜秩父間を走っています。
きれいでしょう。これに乗って、秩父に行きました。秩父はいいところです。本日は「大人が一日秩父で遊ぶには」というお話をいたします。
秩父にはケーキの名店「ニューみとや」があり、まずはそこで一服……と思ったらお休みだったので駅からほど近いちちぶ銘仙館に参ります。秩父銘仙は養蚕のさかんだったこの土地で生まれた織物です。その歴史を知ろうと HP を拝見しますと、崇神天皇から話が始まっておりとてもわかりにくいので、改善を望みます。それはさておき、
なんというすてきな建物なのでしょう。頭の中が十九世紀末から、せいぜい二十世紀初頭で止まっている人にはたまらないのではないでしょうか。
秩父銘仙は今にも受け継がれ、これからも生きていくものですので、この建物も現役で、時の止まった文化財ではありません。中には仕事中のスタッフさんがいらっしゃって、作業の合間に機械を動かしてみせてくださったり、どこまでもどこまでもぐいぐいと自由に見てかまわないとおっしゃってくださったり、オープンで親切なのです。
ここから、秩父鉄道秩父本線の駅に向かいます。西武鉄道の秩父駅は秩父本線から微妙に離れているという、いかにも西武線らしい状態になっております。歩いて行ける距離なのですけどね。歩いていける距離だからこそ、乗り入れたらどうなのと西武線沿線住民としては思います。
乗るのは御花畑駅。
電車を待つ間、秩父名物みそポテトをいただきます。
あげたいもに甘いみそ。単純ですけど、おいしい食べ物です。私はみそが好きです。みそ味のものはできればちょくちょく食べたい方です。
これに乗って、長瀞駅に移動します。
長瀞には怖い顔をしたご主人がやっていらっしゃるおそば屋さんがあります。が、この日はお休み。ですので、おとなしく長瀞ライン下りとしゃれこみます。駅を出るとすぐライン下りのチケット売り場があって、そこでどこそこへ行って下さいと言われます。そして係の人に言われるがまま、バスに乗っている内に、船に乗せられ、川を行くことになるのです。
川の上にいるのであまり写真がないのですが、これは大変に気持ちが良く、それでいながら不安な気持ちになれるので、おすすめです!
陸に上がったら、こんなところを流れてきたのだなあとしみじみ眺めます。
川のそばに「長瀞とガレ」というお店があって、これがもちもちしておいしいので、「明日長瀞に行く」となると、私はいつも「あのガレット的なものを食べるのだ」と期待が広がります。ここはお休みでなくてよかったです。
一泊できるのならこの長瀞に泊まりたいです。
ここの蔵見学は予約制なので、なかなか折りが合わず、今まで試飲をしたことがなかったのですが、なんと「試飲機」のようなものが登場したそうで、蔵の方にそれを試したいのですがと伺ったら、「その話、どこで聞いた……?」とニヒルに聞きかえされてしまい、困惑しました。巷の噂などではなく、御社のHPで見ましたというと、「ああ、そうか」と無事案内され、試飲でき、好みの日本酒を買うことができました。
ところで、駅からこの蔵に行く途中にコッペパンのお店があります。
夫はこういうのに弱く、さっきガレットを食べたばかりだというのに、あんバターに吸い寄せられてふらふらと購入。
あんバターに目がくらだん夫は、目がくらんだ状態でぺろりと完食。全然味わわなかったそうで、「あれ? おいしかったのかな?」とうすらぼんやりしたことを言っていました。
すでにお腹いっぱいのはずなのに、道の駅に行った辺り、たががはずれていたとしか言いようがありません。
ここのおそば屋さんがおいしいそうです。それを食べるか食べないかでしばし迷いましたが、テラス席がなかったので、断念できました。もし、外にテーブルがあったりしたらここでおそばも食べていたかもしれません。
道の駅では家で食べる用の、わらじカツと味噌漬け豚の焼いたのがどーんとのったお弁当を買いました。
この後は文化財だらけの町歩きです。
文化財登録されていなくても、すてきな建物がたくさんあります。
というわけで、秩父で一日遊ぶと「一日中酒を飲む」ことになってしまいがちなので注意が必要です。飲み続けてしまいました。でもこれは、COVID-19 のせいでもあるのです。これがなければ屋外にこだわることなく、どこかのお店でおとなしく蕎麦でもたぐってですね、喫茶店でコーヒーを飲んでいたわけですから。
次回探訪時はぜひそうしたいです!
それに秩父は木曜休みのお店が多いということも、今回学びました。次回は木曜以外にして、コーヒーを飲んだりケーキを食べたり、要するにコーヒー飲みたいです。
そんなこんなでも秩父は結局、楽しかったです。
🚃 おしまい🚃