みずからのあるじであるみなさま、おはよう!
ざべすよ!
ざべす辺境伯領より、日曜日到来を宣言します。
こないだ、どっか行きたい! とじたばたしていたら、
秩父に行くことになりました。
朝目が覚めて「今日はおでかけなの」と思ったらとってもうれしくて、世界中に「今日おでかけなの」って言いたい気分になりました。わくわく歩いて、わくわく電車に乗って、気づけばあっという間に長瀞です!
まず、長瀞恒例の川下りです。
前の日、雨が降ったので、すこし水量が増えているのかなと想像していたのですが、この夏は雨が少なくて、半日くらいの雨では全然水量が増えないそうです。ところによりすごく浅くなっていて、船を出せるぎりぎりの深さだったとうかがいました。
そしてお船を下りると、ざべすたちのお楽しみ、「川を見ながらお酒にガレット」の時間です。
看板は出ていたのですが、ガレットを食べることができず、一同意気消沈。しょうがないので川をしげしげと眺めながら、お酒を飲みました。
この後、町をちょっとお散歩して、
もう一度ガレットのお店を覗いたら、
やっていたので、みんなでガレットを買ってあちちあちちといいながら食べました。やっぱりとってもおいしかったです!
そして、この日最大のお楽しみ、SL に乗る時間がやってきました!
今、ばんかんのおもいをこめて、汽車は汽笛を鳴らし、がたんがたがたがたごとん、がたんと出発しました!
ざべすはささきいさおさんの歌う「銀河鉄道 999」をベースに SL の乗り心地を想像していましたが、全然違っていました。SL さんが今、ぐんっと馬力を出したなとか、また今、がこんっとふんばったなとか、そういう振動が全部伝わってくるので、ざべすはとってもおもしろかったです。
川を渡ったり、街中を渡ったりしながら、汽車は終着駅にたどりつきました。
前後左右のひとに「ありがとう、ありがとうなの。また乗りに来るの」と言ってざべすたちは駅を出ました。
ざべすたちはほわわ、ほわわとすこうし、気が大きくなって、わらじカツ丼とそれにみそ豚丼、あと、みそ豚の食べ比べセットもくださいと、かなりたくさん注文して、おまけにビールとワインも飲んで、のちのち反省しました。ごはんをもっと少なくして、かき氷を食べればよかったねと。
でも、みんなみんな、おいしかったです! 焼いたおにくから出たあぶらがじゅわっと行き渡り、ざべすたちはてらてらと輝きました。
そして、いつもの酒蔵を訪ねたり、
街中にある洋館を眺めたり、
そんなお散歩の果てに、必ず行くコーヒーのお店、「珈琲道 ぢろばた」にたどりつきました。
雨子が「アンティーク・ブレンドをお願いします」と言うと、店主の方はほほえみ、椅子に腰掛け言いました。
「普段、珈琲は何度のお湯で淹れておられます?」
「ええと、90 度くらいです」
「それはどなかから聞いて?」
「そうです。珈琲屋さんで」
「(ほほえみ)珈琲には昔から、63 度か 64 度かという論争があるのですよ」
「え!!」
「63度がいい、いや、64度がいいとね」
「え!!」
「でも、70度って主張する人もいます」
……お話はかなり続き、最終的に、このアンティーク・ブレンドはそんな細かい淹れ方はしない、シュンシュン沸かしたお湯をどばーと注いで、40 秒くらいで淹れ終えるが御覚悟よろしいか、と言われ、雨子は「お願いします」と重々しく答えました。
その珈琲がこちらです。
雨子が言うには「いやな味がひとつもせず、最初から最後までおいしかった。特に、冷め始めると味がまろやかになって、いつまでもいつまでもお口の中にいてほしいと思いました」とのことです。
去年来たときはお休みでお目にかかれなかったので、今年はますます意気軒昂なお姿を拝見でき、とってもうれしかったです。
この後は、「電車の時間まであと一時間あるからのんびりしよう」という雨夫と、「一時間はないのではないか、50 分くらいしかないし、30 分前には駅にいたい」という雨子の戦いが始まりましたが、雨夫がいや、ケーキは必ず食べる!! という情熱を見せ、ざべすたちは小走りでケーキ屋さんに行き、大急ぎで注文をし、お店の人におもしろがられながらぱくぱくとケーキをいただいたのです。
そして小走りで駅に向かい、「あれ? なんかぎりぎりになっちゃったね」とか何とか言い合いながら、ラビュー号に乗り込みました。
いつも秩父ではおしまいの方でどたばたになってしまうので、次回は宿泊すべきではないでしょうか。真剣に議題として取り上げ、検討したいと思います。
〜秩父の風景〜
ラビュー号では全員爆睡しました。
秩父は刺激のつよい、楽しいところです。ざべすは足繁く通いたいと思います。
ではまた来週、お目にかかります。
🚃🚢 おしまい 🍰🍻🍷🍖