プール雨

幽霊について

りんごさんがうちに来ました

 パソコンを買い替えました。買い換えるまでの間、ちょくちょく雨夫さんに「早く買いなよ。それもう限界だよ」と指摘されていたのですが、私の感覚では「それほど壊れていない」という感じだったのです。完全に、物理的に壊れるまで新しくするという発想がなかったので、「なんでそんなに新しくしろと言うのだろうか」と不可解でもありました。

 でもそこに「これから円が再び強くなる芽がなくなる」という問題が降りかかってきて、もしかしたら Apple の製品をちゃんと正規に入手できてあれこれサポートしてもらえるのも最後かもしれないなあと思いまして、えいやっと買い替えました。

 人生初、新品の MacBook Air を買って、受け取って、初期設定して、旧ぱそんこからデータを移して、旧ぱそんこを初期化して、というところまで終えました。

 そして新しい機体で作業をやってみると、しみじみ、「ああ、前のぱそは結構なレベルで壊れていたんだな」とわかります。

 起動にすごく時間がかかるようになっていまして、じょーん♪ と起こしてから実際にお目覚めになるまで、こちら側でひと仕事できるくらい待たされるのです。読みかけの本を読んでしまうとか、コーヒーを飲み干してカップを洗って拭くとか。そんなぱそんこを「ようし、ようし、今日も起きてくれてありがと! 仕事の前にお掃除しようねえ。ごみがあると辛いもんねえ」と大事に大事に扱ってまいりました。しかしあの「ようし、ようし」の時間とか、それほど大きくもないデータがいっぺんに保存できなくてめんどくさいとか、まあ、なんと言いましょうか、いわゆる一つの何にもならない時間が積み重なっていました。

 新しいぱそんこは動きが早くて、元気いっぱいです。漫画の登場人物で言うと、山村東『猫奥』で「吉野」という名前の猫(下の広告に写っている、白くて大きな猫)をお世話している美登(みと)さんみたいな感じです。とっても一所懸命で健気で頑張り屋さんです。この少女もいつかは成長して、滝山(同じく、下図で猫の奥にいらっしゃる難しいお顔の女性)のようになり、私にびしばしと指導してくれるようになるのでしょうか。この先最低でも十年は共にしたいと思う。できれば一生。多少気難しくてもいい、健康に育ってほしい。

 

 

 

🍎 おしまい 🐈