プール雨

幽霊について

早稲田松竹で『カフェ・ソサエティ』と『20th Century Women』

『カフェ・ソサエティ』(ウディ・アレン
ハリウッドの大物をスティーブ・カレルが演じたところで「だって、スティーヴ・カレルじゃろ?」感はぬぐえない。なのにその甥がジェシー・アイゼンバーグとなると俄然、ぴたっとはまって、「不思議なお話」の磁場発生。途中、5 分くらい寝ました。寝ても損もしなければ得もしない。そんな優雅な映画体験。ああ、休日に映画を見ているなあという実感がわきました。ジェシーの妻役はブレイク・ライブリー。夫の心には誰かいるみたいね、うふふ……とか思っている妻を熱演。彼女の美声がよかったです。


『20th Century Women』(マイク・ミルズ
思春期に突入した息子が心配で、幼なじみや下宿人の女の子たちに、「息子をよろしく」と無理なお願いをおかあさんがしたところから始まるドタバタ。別に悲劇ではないけれど、本人たちにとっては大事でした。打ち明け話シーン満載で、打ち明け話好きにはたまらない映画です。強烈におもしろいシーンもちょこちょこあって、観客席から笑いが起こっていました。アネット・ベニンググレタ・ガーウィグの美声にくらくら。酔った勢いで来し方を告白してほしい大賞。