ざべすよ!
みなさん、「のんほいパーク」ってご存じですか? 愛知県豊橋市大岩町大穴 1 - 238、豊橋総合動植物公園、「のんほいパーク」です!
植物園、遊園地、動物園、自然史博物館が渾然一体となった施設です。この日、豊橋観光に出た私たちですが、早朝から活動を始めたのが功を奏し、お昼前にはひととおり行きたい場所に行き尽くし、「どうする? のんほい?」ということになったのです。ざべす、ずっとのんほいに行きたかったので、うれしくなりました。
なのにそのとき、雨子の唇が「駅の向こうに古書店があるから、そこで本を買い込んでカフェに行って読もう」のかたちになりかけたのを、ざべすは見逃しませんでした。
封殺!
すかさずざべすがした「のんほい、行きましょうよ!!」という主張が全会一致で受け容れられ、やっとこさ、おでかけできたのです。
ざべす、遊園地、大好きです!
水飲み場もおもしろくて、大好きです!
ざべすたちはメリーゴーラウンド、コーヒーカップ、観覧車に乗りました。遊園地ゾーンと動物園ゾーンの間にたっぷりした芝生やテーブルがあって、みなさんそこでお弁当をお召し上がりでした。とってものんびりした空間です。ざべすたちも動物園ゾーンに行く前に、ここでちょっと休憩しました。
ざべす、動物園、大好きです!
でもここは、今まで行ったどの動物園とも違っていました。とにかくとっても広くて、みんなの〜んびりしているのです。動物園じゃなくて、ふつうの森みたいです。
くまさん、寝ていました。
ライオンさん、寝ていました。
とらさん、野生を感じません。
近くにいた大人の女性が、「えっ! ……とらって、とらって、こういうものなの……? え……?」と心底びっくりしておいででした。きっと『山月記』ごっこをする気満々だったのですね。李徴さんがこんな調子だったら「まあ、それもいいんじゃない」と人は判断するのではないでしょうか。
そしてカンガルー。
この辺りで、雨子の具合が悪くなり、一瞬休みました。雨子には刺激が強かったようです。「とら……わが友……」とうわごとを言いながら水を飲んでいました。
でも雨子はわりと「遺伝子」とか「ネアンデルタール人」とかそういう話が好きなので、次は自然史博物館と聞いたとたん猛然と元気が出、ぐいぐい歩き始めました。
なんらかのミイラ。
復元された何らかの骨格。
雨子はじんるいの仲間っぽいひとたちの頭蓋骨をたくさん見てご満悦でした。「ウニとじんるいの距離……」と言ってにやっとしたので、ちょっとこわかったです。
のんほいパークはとにかくひろ〜〜〜〜〜〜くて、ほんとに隅から隅まで見ようとしたら丸一日かかると思います。ざべすたちは植物園をスキップしたのですが、それでも、午後みっしり使ってぎゅうぎゅうでした。
ざべすたちは歩いたのですが、園内をぐるぐるするバスもあるほどです。
突然ですが、これは始祖鳥をかたどった始祖鳥時計です。これ、我が国にもほしいなあと思います。かっこいいです!
のんほいパークに住みたいな。
でもざべすにはざべすの国があります。
ざべす、おうちに帰ります。
豊橋はとっても刺激的でおもしろかったです。新幹線に乗ったときはちょっとだけ涙が出ました。ばいばい、豊橋。また来るからね。