花が咲き、鳥が鳴き、ついに日曜日がやってきました。日曜日さんに「お待たせ」と言われたような気持ちです。
雨子はわくちんというのを打ったそうです。
打ったその瞬間はいつも通りだったのですけど、夜になって
「さむい」
と言い出しておふとんに入ったまま出てこなくなりました。わけを聞くと、
「あちこちいたくてさむい、そしてねむい」
と、聞いていて不安になるようなことを言いました。
でも、翌日になって、そんな雨子がつくってくれたお弁当がこれです。
雨子は「わくちんでぐわいがわるくなるかもしれないと思ってあらかじめおいなりさんをつくっといた」と証言しております。
わくちんを打った次の日は熱と痛みのせいで、雨子はほとんど起きてきませんでした。それでざべすは敷き布団と掛け布団の間に空気が入って寒くなるといけませんから、おふとんを上から丁寧に丁寧にふみふみふみふみふみしました。
さらにその次の日、雨子の熱は下がりすぎて、平熱より一度も低くなり、それなのに熱っぽいという不思議な状態になりました。ざべすは寝ていた方がいいんじゃない、と言いましたが、
「からだのふしぶしが痛くて寝ていられない」
とあわれなことを言うのでみんな同情して、こんどは雨子のからだをみんなでふみふみしました。頬骨やえらなどもマッサージしてあげました。
するとちょっと元気が出たらしく、「午後ロー見る!!」と言いだし、止せばいいのに最初から最後までいっしょけんめいに見て「つかれた」と言って寝てしまいました。
以下、雨子の弁明です。
「まあ、なんと申しますか。ワクチンによって何かの病が引き起こされたような感じになりまして、とはいえ、予防でしたことで深刻な病気になるとは思いませんから、ふだんの風邪よりも構えがゆるかったことはいなめません。だがしかし、医療行為でこんな目にあうのはやはり、納得しづらいのです」
以上です。
ここんとこ、雨子がつくっていたお弁当を紹介します。
雨子のわくちんさわぎも終息に向かっているし、ざべすはおんもで遊びたいです。
城では木香薔薇が咲いています。
ではみなさま、ずっとお元気で。
来週また、お目にかかりますわ。
🏥 おしまい 💉