ざべすよ!
小川町というところは和紙の町として有名で、古い町並みが残り、人口比で最多とも言われる三軒の酒蔵を擁すところなのですって。
そう聞いて、ざべすおでかけしたのです。
ところが、町の人に「古い町並みが見られる通りはどの辺りですか?」と尋ねると、「古い、町並み……(長考)……(指を指して)あの辺?」と教えて下さる様子が頼りなく、たとえば古墳があると聞いたので、行き方を尋ねると「……古墳!?」と初めて聞いたかのような反応なのです。
以前、栃木県栃木市に遊びに行ったときも似たような反応がありました。群馬県桐生市ですとか。
観光地化されていなくて、そこにお住まいの方が、ご自慢に思ってよいものをご存じないのですわ。
こんな路地や、
古い蔵や、
すごうく立派なひとんちや、
坂の傾斜にうまく合わせて建っている不思議な建物のすばらしさ。
こんな、すてきな建物を見ながら、晴雲酒造さんを訪ねました。
ここの二階を見学しました。
酒蔵は外から人の出入りが多いせいでしょうか。たまに、「こんにちは」と入っていっても誰も出てきてくれないことがあります。でも、人の気配はあって、基本的に好きに見学してよいようでした。
ここのレストラン「玉井屋」さんでおひるごはんをいただくことにしました。ざべすは、酒蔵でやっているレストランが好きです。おいしいからです。
この後、お店の方がが漠然と「あの辺かなあ」と指さした方角に向かって、古い町並みを探しに行きました。
ありました。
そして、ふらっと入った和菓子屋さんで慌ててあんころもちのようなもを買って、おうちに帰りました。あんころもちは尋常ならざるおいしさでした。
秋は酒蔵詣でによい季節だと思いました。
おしまい。