


朝 9 時にミルフィーユです。
ミルフィーユは食べにくいので避けているのですが、銀座ウエストのミルフィーユは軽くて食べやすくて美しいです。
ミルフィーユにうっとりしつつ、優雅にコーヒーを飲んでいたら、シュークリームで理性を飛ばした雨夫さんが「ケーキもいただいちゃおうかしら」と言い出しました。
迷ったあげく、結局プリンをオーダー。
お店の方がスプーンをふたつつけてくださいました。感激です。このプリン、カラメルが苦くてちゅるっとしてしっかりかたくて思い出に残るおいしさでした。
一日中いても許されそうな、そんなあたたかいティールームをあとにし、東京都選定歴史的建造物に選定されている小学校を眺めながら、次のお目当て、東京交通会館に向かいました。



JR 有楽町駅向かいにある東京交通会館にはいろんな地域のアンテナショップが入っていて、この日は秋田名物、「まち子姉さんのごま餅」を買う気満々で、数日前から「まち子姉さん……💛」と気持ちを高めていました。
まち子姉さんのごま餅をご存じない方は下の日記をどうぞ。
まち子姉さんのごま餅は売り切れでした。
無情、そして無常です。
次に見かけたら買い占めてしまいそうです。


それで、朝っぱらからミルフィーユとプリンを食べてお腹いっぱいだったにもかかわらず、テラス席で新幹線を見ながらスパゲッティー食べました。私はこういう「喫茶店のスパゲッティー」がもともと好きなのですが、パンデミックで蟄居を命じられて以来、執着が生まれてしまいました。お味噌汁ついてました。


おなかいっぱいの状態で駆け込んだのは三菱一号館美術館です。終了間際の上野リチ展に駆け込みました。
フェリーツェ・リックス(上野リチ・リックス)はウィーン工房で活躍したデザイナーで、建築家、上野伊三郎と結婚して京都に来てからもウィーンと京都の両方で活動を続け、のちには後進指導にもあたりました(「上野リチ略年譜」より)。アジア太平洋戦争の最中にもかわいいものを生み出し続けたと知り、胸がぎゅっとなりました。なんと勇敢なのでしょう。
工房で働き始めた当初よりスタイルが確立されていて、作品もたっぷりあり、極度にすてきな、かわいいものを延々見続けたことにより、私は「ミュージアムショップで大変な買い物をしてしまうかもしれない」と自身の物欲を恐れました。
しかし、なんと、ミュージアムショップは 40 分待ちの行列ができており、入場することすらできなかったのです。
外に出たら薔薇が咲いていました。




こうなっては一杯飲むしかありません。バースペースのある酒屋さん(横浜君嶋屋銀座店という、華々しい名前のお店)に一目散です。



そして、この後はアンテナショップが軒を連ねる場所柄ですから、「ようし、茨城行って高知行って沖縄行くか!」と、ミュージアムショップに行けなかった分の物欲が爆発。
沖縄だけ写真がありませんが、ぬかりなく沖縄そばグッズを買いました。おいしかったです。
この日、気づいたことがあります。それは、かわいいものを延々見続けていると、かわいいものがよりかわいく見えて押さえ抑えが効かなくなる現象です。かわいいものに触れれば触れるほど、かわいいものに敏感な状態になり、ふだんなら「かわいいだけでいちいち買っていたら破産するナ」と理性が働く場面で働かなくなり、「かわいい!」のひとこえでばんばん買い物をしてしまうのです。
こわいことです。
この日、私たちがいくら払ったか、知りたいですか? 私は言いたくありません。
でも、後悔はしていません。
このかわいい缶はお菓子入りです。
今、ちょっとしたお菓子屋さんなら開けるくらい、家にお菓子があります。いつ食べるつもりなのでしょうか。口は一人につき一つしかないのに、どうやって食べ尽くすのでしょうか。
そしてこの、銀座ウエストの紙ナプキン、かわいいからと言ってもらってきたナプキンで、私は一体どうするつもりなのでしょうか。
でも、後悔はしていません。
次に銀座、有楽町界隈に行くことがあったら、今度は銀座ウエストでクッキーも買います。ウエストのクッキー缶がかわいいということを、知らなかったのです。
💃 おしまい 💃