うさこちゃんのカレンダーを使っています。新しくなると古い方は切り刻まれます。
それはね、こういう厚紙は貴重ですから、これこのように。
そして、このうさこ栞のいいところは、本を閉じたとき、いよいよ発揮されます。
本の間からひょこっと覗く耳がかわいいです。
それでこの、ダグラス・アダムス&マーク・カーワディン『これが見納め 絶滅危惧の生きものに会いに行く』ですが、読み始めから読み終わりまできっちり一カ月かかりました。
といっても、これだけ一心不乱に読んでたわけじゃありません。この間、色々ありました。
エルキュール・ポアロが老いを自覚したり、ポアロ最後の事件『カーテン』を読むのが怖くてロイ・ポーター『狂気』をつい読んでしまったり、むしゃくしゃしてやたらとマ・ドンソクの映画を見て感銘を受けてしまったり。
でも、『これが見納め』にやたらと時間がかかったのは、こちら側だけの問題ではないのです。
最低、一頁に一回、笑ってしまうところや「は!?」となるところがある。頁辺りカロリーが高くて、「三頁読んでは寝落ち(疲労による)」を繰り返しているうちにこうなりました。
わたしたちは恐る恐る尋ねた——(毒蛇に咬まれた際に)民間療法とか民間薬とかの話を聞きますが、有効なものがありますか。
「そうですね、十中八九は効果がありますよ。というのも、ヘビに咬まれても十中八九は害がないからです。問題は残る十中一二で、ヘビについては神話や迷信が非常に多いので、それを解きほぐしていかないと真実を突き止めることができないんです。(後略)」(『これが見納め』p.40 より)
かれらはチームを組んで絶滅の危機に瀕している動物たちに会いに行くのですが、そこで出会う人間、つまり研究者のみなさんがまずすごい。もう、いちいちすごくて、そこで「!?」と驚きの連続で、その驚きが動物たちの数× 2〜3 あり、おまけに著者達も著者達ですから。上記の 40頁に至るまでに私が「ははは」と笑って愉快に折ったブックマークの数が頁の数だけあって、そこではたと「延々こんなことしてたら読み終わらないじゃん」と気付き、後はなるべく流れるように読もうとは思ったものの、まあほんとに大変だった。まずニンゲンが。
心が弱ったときは「もう、一生読み終わらなくていい。余生はダグラス・アダムスだけ読む」などと過激なことを考えるほど、だらだらぶらぶらと楽しみました。
人間はダグラス・アダムスだけ読んでいればいいとは言えませんが、なんかもう、いろんなことがどうでもよくなりたいときに読んで正気を取り戻すにはうってつけかと思います。
本の内容を一切書いていませんが、タイトルの通りです。
その話はまた後日。
ああ、おもしろかった。
おすすめです!
📚 おしまい 📚