プール雨

幽霊について

念願のおすし

 近所で「結構おいしい」と噂のお寿司屋さん。でも、夜のお寿司屋さんにはなかなか行けないので、お昼、ランチの時間帯に行こうと算段して、いそいそ向かうとやっておらず、お昼やっていないんじゃ、なかなか行けないかなあとあきらめていた本日のお昼、開店していました。やった〜! こんにちは〜! ガラガラ〜と入っていくと、中ではテーブルでご主人がつっぷしていました。

 「……!」と驚いていると、ご主人、何事もなかったかのように「いらっしゃいませ〜」と起き上がり、「お茶でよろしいですか。それとも?」と流れるような問いかけで私たちに、「じゃ、ビールを」と言わせました。

 店内は清潔で、すみずみまですっきりさっぱり。そしてテレビではアメリカの野球が放送されています。解説の人が「オータニが……オータニを……オータニの……」とオータニを連呼しているわりに、画面は弛緩しています。野球を見ないので、最初はその弛緩した状態になにごと、と驚きましたが、どうもオータニのいるチームが点数をたくさん取りすぎてしまい、相手方がこれから挽回することは無理なのだが試合はまだ終わっていない、という辛い状況のようでした。

 お店のご主人は「最初はせっていて、おもしろかったんですけど、途中で急に点差が開いちゃいましてね」と状況を教えてくださいました。

 私たちはその間、ビールを飲んでいました。

ビールについてきたおかず

 実はこのところ雨夫さんは体調が悪く、この日が久しぶりの外食、久しぶりのビールでした。雨夫さん復活おめでとう祭です。

 そこにやってきましたお寿司(桜)。

ばばーん

 このうちの何かはサービスらしいです。まぐろかな?

 久しぶりに食べるほんとうのお寿司は染み入るおいしさでした。

 いえ、私はお寿司自体大好きですので、スーパーのお寿司も回転寿司のお寿司も食べて、大体満足しております。ほんとうのお寿司なんて言い方は全方位的に失礼で不正確なのは重々承知しております。でも、「ほんとうのお寿司だ……!」と思ってしまうような、おいしいお寿司でした。卵焼きが甘くてほわほわしていてねえ。

 お話を伺うと、ちかごろ、一緒に働いておられるご家族の方が入院なさって、それで午前中はしめてしまっているのだそうです。お二人で切り盛りしているお店を一人で回すのはほんとうに大変だと思います。でも、お店ぴかぴか、お寿司ぴかぴか、もちろんお椀もぴかぴかでした。毎週、というわけにはまいりませんが、またぜひ伺いたいと思います。そのときは状況が今よりよくなっているとよいですね。

脈絡なく紫陽花

咲いているから

隙間があったら紫陽花を貼るの

🍣 おしまい 🍣