プール雨

幽霊について

言葉

言葉を盗まれているので

名詞やアイコンなど、わかりやすくシンボリックなものをもちいて抵抗することの問題についてすこし考えた。 昔、酒井順子『負け犬の遠吠え』がヒットしたとき、その「負け犬」という言葉だけが元の文脈や歴史性から引き剥がされて流行語になってしまうという…

「右か左か」は問題じゃない?

いつも気になっていることは、搾取されたり、沈黙を強いられたり、暴力をふるわれたりしている人たちのことです。つまり、虐げられている人びとのことです。 虐げる仕組みをつくり維持管理に努めている側に立っている人は、「右か左かは関係ない」という言葉…

権威主義で奪われているのは

権威主義のもとでは「やさしさ」は上位者から下位者へ与えられる、下賜されるものとして認識されるようです。そこで「やさしさ」は支配階層からの「ほどこし」に意味を変え、下位者から上位者へ向けられることはありません。下位にある者が上位にある者を気…

「意味」の復権

名古屋市復元をめざす名古屋城木造天守のバリアフリー化をめぐり、市が主催した3日の市民討論会の中で、エレベーター(EV)の設置を求める意見を述べた身体障害がある男性に対し、他の参加者から差別発言があった。 (朝日新聞 寺沢知海 2023年6月3日記事「…

2 月 28 日と 3 月 1 日

人には歴史も文脈もあって、それと当人を切り離すのは私にとっては非道なのです。その全部はもちろん、見えないし読めないわけですが、「この人の通ってきた道がある」「この人が置かれている状況というものがある」と想定することは大事だと思います。それ…

高橋幸宏さん

私にとっての高橋幸宏は、大体こんな感じでした。 poolame.hatenablog.com poolame.hatenablog.com poolame.hatenablog.com poolame.hatenablog.com poolame.hatenablog.com poolame.hatenablog.com ああ、やだなあ、こわいなあ、こわいなあと恐怖におののい…

私は

「頭が普通に動く人なら私の話を理解できると思うけど」=「これからする話を受け入れられない人はバカである」方式の話し方をする人は嫌いなんです。 そうした卑怯な表現自体も嫌いだけど、そういう表現を選んでいる人とのコミュニケーションは「よいしょ」…

「推し」考

私には「推し」という言葉がわかりません。 「推し」は私の誕生より大分後に誕生した言葉で、気づいたらみんな使っており、発生の現場に立ち会っていないので用法がわかりません。 だがもしかして、この状態が「推している」ということなのかなあ? と思うよ…

「私」を鍛える

私への嫌がらせリプで特徴的なことがある。それは、自分の感想を客観的事実として書き換えてリプを送ってくる、ということだ。 「あなたは嫌われています」「誰もこいつの言うことなんか信用しない」「#KuTooは成果が出ていない」「売名行為をしている」「…

今週はぼーっとしてた

毎月恒例、気分が沈むサイクルにあたって、なるべく自分の気持ちを逆なでしないようにそうっと暮らしていました。洗濯物を干しながらじっとタオルを見て「よし、今何も考えていない、だいじょうぶ」と確認したり、無目的にカレンダー上の素数を眺めたり、読…

「ない」は勘所

今、私は『明鏡国語辞典第三版』の「なさすぎる」項目の例文、 お金がなさすぎる 彼の話は面白くなさすぎる 情けなさすぎて呆れる の三連コンビネーションにショックを受けたところです。お金がない、面白くない、情けないの程度が過剰であることを連続で示…

雨上がり

ここ何年も、極右の人たちからの攻撃にはひたすら恐怖してきたのですが、今更ながら「なんだ、動員されていたのかあ」と実感できて、個別的な恐怖は晴れました。 極右の人たちに対して不思議だったのは文体が似ていることと、言及するイシューがフルセットで…

2022 年 7 月 9 日付け東京新聞「こちら特報部」がよかった

今日の「こちら特報部」は四つの記事全体で流れがあって、かつ抑制的でもあり、読みやすかったです。 www.tokyo-np.co.jp まず、「投票所 1000カ所減 時短も」の見出しで、投票所削減等により投票機会が減り、低投票率を招いていることについて、詳細に報告…

ちょっとふりかえり、事実確認

以前、はてなブログを直してもらったと書きました。 poolame.hatenablog.com これを書いた頃 Twitter で、ご自分のブログが検索で全然上がってこない、これは変だ、っておっしゃる方々が複数いらしたのです。それで私は、あっ、私も同じ状況だなと思って、「…

「東京新聞」の「大波小波」には外れの回がある(2)

「東京新聞」の「大波小波」は数人の書き手が匿名で書くコラムで、匿名であるがゆえのおもしろさもあるのですが、時折「署名記事だったらこんな書き方はしなかっただろうな」というものがあります。 poolame.hatenablog.com 2022 年 5 月 9 日の「大波小波」…

よしなしごと(2)

この数週間、納期前でどたばたしていたときに頭に浮かんだよしなしごとをまとめて書いています。振り返ってみると、「校閲しながら執筆もする」という作業がなにか、脳に悪影響があったらしく、最終的にちょっと気持ちがぼろぼろになってしまい、「卒(亡く…

よしなしごとの数々

この二週間ほど、仕事の納期直前で、どっきりしたことや不安についてじっくり考えて句点をつけることができなかったので、いろんなことが頭の中にたまっていきました。 たまに外に出ると花が咲いており、ふぁ〜〜っとなりました 「おもしろい話」なんかいら…

愚痴と悪口、誹謗中傷の距離

ネットでは時々、引用について「勝手に引用する」とか「独断で引用する」のような不可解な言葉遣いが見られるのと同時に、はっきり引用だと示さず、どこかからひっぱってきてつぎはぎしたような文章も見られます。 引用は基本的に「勝手に」するものです。し…

光をあてること自体の価値

2022 年 1 月 15 日付け「東京新聞」に掲載されていた「3 冊の本棚」にちょっと考え込んでしまうような記述がありました。 「東京新聞」は土曜日に書評を載せていて、「3冊の本棚」は「書く人」とともに書評コーナーの目玉になっています。中江有里、酒井順…

「額田王」観測日記

2016 年 9 月、「額田王」で検索すると、Google様はこのように示唆された。 自分のブログからコピペした 不思議なこともあるものよのうと思い、スクショをとっておいた。この時点では生没年がばしっと明確に書かれていること、「天武天皇の娘」「親:天武天…

壁をちまちまとつきくずす

ちかごろ新聞におどるのは「野党は批判ばかり」だから「若者に刺さらない」といった軽薄な言葉です。 野党が「批判ばかり」で生産的でないと見られるようになった責任の大部分は新聞各紙をはじめとする大手マスコミにあるというのに、この無責任さに恐怖すら…

「安心」についてはほっといてほしい

「安心・安全」または「安全・安心」という言葉を聞く度に違和感をおぼえます。 公共空間や制度の設計について「安全」を目指すのは基本中の基本で、それは誰もが期待し、主体的にも維持に努めようとすると思います。でも「安心」についてはどうでしょうか。…

長い追記

poolame.hatenablog.com 上記日記への追記: 私は短いサイクルで自分の言葉遣いを見直すので、人からすると「変節する」という風に見えるかもしれません。 例えば今、基本的に私は「上から目線(で)」という言葉を使いません。「えらそう」はたまに使います…

言葉に目覚めたい

6 月 16 日「朝日新聞」の朝刊に言語学者、庵功雄のインタビューが掲載されていました。 www.asahi.com 日本語ネイティブではない人たちが必要な情報を得るために設計された「やさしい日本語」を、あちこちでみかけるようになりました。「日本人と外国人が意…

道理が通らなくて無理

6 月 12 日(土)、朝日新聞に社会学者佐藤俊樹さんのインタビューが掲載されていました。 www.asahi.com 新聞の見出しは「科学生かせぬ政府/開催リスク示さず/感情的な反対呼ぶ」です。「すでに、五輪中止より緊急事態宣言による経済的損失の方が大きいと…

幸福について

親譲りの無鉄砲でこどものころから損ばかり…… と、いうわけでもないです。 「生まれつき損しやすい」こともなければ「生まれつき得」ということもないです。 しいていえば……しいていうようなことも、特にありません。 損か得かはわからない。 そもそも、あま…

ダークサイドに墜ちそう

今日の『東京新聞』「本音のコラム」担当は齋藤美奈子で、タイトルが「グレそう」でした。 三度目の緊急事態宣言が発出されたが、「ご自分たちはワクチンの確保もできず、検査態勢を整えることもできず」、「会食もし放題」でいながら、市民には「要求」ばか…

速度

なんでも遅い方です。 目が覚めて実際にふとんから這い出すまで、平日で 5 分、休日なら小一時間かかるし、家事にかけている時間を全部かき集めると多分 6 時間くらいになります。 「急ぎの仕事」は大抵断ります。無理だから。 映画は映画館で見たい。家で見…

きしかたとこしかた

「来し方」は常に「きしかた」と読む人、常に「こしかた」と読む人、用例で読み分ける人と色々で、かつ、どれでもよいので、むしろ仕事のときは「ルビを振りますか?」と著者に質問することが多いです。どっちで読んでもかまわないのならルビなしで、著者に…

日本語の辞書とわたし

三省堂で大修館をはさんでみました 家に国語辞典がないという人に「どれを買えばいいの?」と尋ねられるたび、『三省堂国語辞典』と答えてきました。たくさん載っているし、ちょっとした連語なども独立した項目で立っていてひょいっと調べやすいし、なにより…